世の中には様々な神秘的な自然現象がありますが、オーロラは特に神秘的で観光でも人気のある自然現象ですよね。
今回はオーロラの種類や色、見やすい場所などを写真や図を使って分かりやすく紹介していきます。
オーロラとは?
太陽風(プラズマ)は地球全体に降り注いでいますが、「オーロラオーバル(オーロラ帯)」と呼ばれる一部の地域ではプラズマが高速で降り注ぐことでオーロラが非常に発生しやすい地域があります。
また、太陽風が強いときはオーロラが見やすくなるのは嬉しいですが、GPSの精度が悪くなることもあります。
オーロラの種類やオーロラの色もいくつか種類があるので見ていきましょう。
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オーロラの種類と形
オーロラの種類には大きく分けて、一般的な「オーロラ」、ぼんやりと見える「拡散オーロラ」、動きの激しい「動脈オーロラ」の3種類があります。
オーロラ
満月よりも明るさはないので明るい時間帯や、満月の日にはあまりきれいに見ることができないので注意が必要です。
シンプルなものからものすごい規模のものまで楽しめます。それでは代表的な形を写真付きで紹介していきます。
カーテン
カーテン型はカーテンのように高さのある幕のような形で何mにもわたって広がる一番見やすい形です。
コロナ
ゆるく波打っていたカーテン型を巻き付けて湯葉のように巻き付いたようなインパクトのある壮大な景色が広がります。
大波
通常のカーテン型は遠くに伸びているように見えますが、大波型もコロナ型のように素敵な景色が楽しめます。
弧・帯
通常波打っているカーテン型に対して弧や帯のようにあまり波打たずに弧や帯のような形になる場合もあります。
拡散オーロラ
拡散オーロラは通常のオーロラのようにはっきりした形はでずに、ぼんやりと霧がかかったようにうっすらと光るオーロラです。
脈動オーロラ
脈動オーロラは数秒~数十秒以上の独特な周期で明るくなったり暗くなったりを繰り返すオーロラです。
オーロラ爆発(オーロラブレイクアップ)
太陽表面の黒点の数やフレアの発生、太陽の活動状態などによっても太陽風の規模は変わります。
太陽風が強くなるとオーロラも非常に発生しやすくなりますが、オーロラが普段も見やすいオーロラベルトでは、ものすごい数のオーロラが空を埋め尽くします。
発生する時間は22時~3時頃までに発生しやすく、出現時間はおおよそ2~3分程度です。
オーロラの色
オーロラの色といえば緑色を想像する人も多いと思いますが、実は赤や青など様々な色のオーロラがあります。
色の変わる理由は、酸素が光っているのか、窒素が光っているのかでも変わりますし、地上からの高さでも変わります。
赤
高度200kmを超える位置では酸素分子が少ないエネルギーでも光を出すようになります。
太陽風にはエネルギーの大きいプラズマもあればエネルギーの小さいプラズマもありますが、酸素がエネルギーの小さいプラズマに反応すると赤色の光を出します。
緑
高度100〜200km付近の酸素に太陽風(プラズマ)が当たることで緑色の光を発します。実際に目で見るときは緑色〜白緑色に見えます。
光らせるためにエネルギーも多く必要になりますが、オーロラベルトなど一部の地域では2日に1回以上見ることができます。
ピンク
太陽風が活発でプラズマのエネルギーが強いと高度が低い位置でも光るようになりますが、90〜120kmの位置では青色の光以外に紫色の光も発することがあります。
青
高度約90〜120kmと緑色のオーロラと比べて比較的低い位置に発生します。
その中でも青紫色は非常に珍しく、肉眼で見えることは非常に稀なんだとか。
紫
窒素が光るときには青色だけでなく紫色の光が出ることもあるのでタイミングによっては紫色の光が低い位置に現れることがあります。
オーロラがよくみられる場所
オーロラがよく見られる地域は太陽風が高速かつほぼ垂直に降り注ぐ緯度60~70度ほどの場所になります。
日本の緯度がおよそ北緯35度(北海道で約45度)なのでもっと北にある国々でよく見ることができます。
オーロラで有名なアラスカやフィンランドでは1年のうち200〜250日以上見ることができる地域もあり、シーズンに3日間滞在すれば少なくとも1回はほぼ必ず見られるほどなんだそうです。
地球の反対側にあたる南極付近にもオーロラ帯はありますが、そのほとんどは海の上のため観光で行くならやっぱりアラスカやフィンランド、カナダなどがおすすめです。
有名な地域は以下の通りです。
国
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地域
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町
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アメリカ合衆国
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アラスカ州
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フェアバンクス
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カナダ
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ユーコン準州
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ドーソン・シティ
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カナダ
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ノースウエスト準州
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イエローナイフ
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アイスランド |
大レイキャビーク地方
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レイキャビーク
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フィンランド
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北ラップランド
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サーリセルカ
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フィンランド
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ラッピ県
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ロヴァニエミ
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スウェーデン
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ノールボッテン県
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キルナ
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ノルウェー
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トロムス県
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トロムセ
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日本でも見られる?
北極圏のオーロラベルトは日本から7,000km以上も離れているので日本でも見れたら嬉しいと思う方も多いと思います。
ただ、日本の北緯からだとオーロラベルトで見られるような緑色のきれいなオーロラを見ることは残念ながらできず赤いオーロラがかすかに見えるだけになります。
北海道の陸別町ではオーロラが見られることでも有名ですが、最近観測できたのは太陽が活発だった2004年と2015年となっているため残念ながら頻繁には見ることができません。
日本古来の書物にオーロラが載っている!?
現在ではオーロラを日本語で極光と呼ぶようになりましたが、昔は「赤気(せっけ)」と呼ばれており、昔の書物にも少し出てきています。
オーロラが見やすい時期と時間帯
オーロラは暗い時間が長い冬が最も見やすくなります。夏頃は白夜にもなるためあまりきれいにオーロラを見ることができません。
地域差もあるため、ねらい目としては9月~3月頃を目安に行くのがおすすめです。
非常に寒い中での観察になるので防寒対策は確実に行うようにしましょう!
白夜に注意
北極圏では、オーロラベルトのある北緯65度くらいで6月中旬から7月上旬まで白夜になります。
寒い日はオーロラがよく見える?
オーロラが発生する場所は上空100kmを超えるような高さに現れるため、本来地上の気温などは関係ありません。
ただ、天気が良い日には放射冷却が起こるため気温が下がってしまい、結果的に天気が良く見やすい日は寒い日が多くなります。
また、気温の高い夏場はオーロラベルトの地域が白夜になってしまうためあまり見られません。そのため、冬の寒い日によく見られるというのは嘘のようで本当なんです。
太陽風の活動周期
太陽は黒点の数が多いほど、活発になりオーロラも発生しやすくなります。逆に黒点がないときは活動が鈍くなっているためオーロラ爆発などは起きにくくなります。
そのほか、突発的な太陽フレアなど短期的にオーロラが発生しやすくなることもあります。
2005年〜2010年は特に少なかったようですが、徐々に活発になってきていますし、あまり太陽の動きが活発でなくてもオーロラベルトではオーロラを日頃から観察することができるので観光に行く人も安心してください。
番外編特別なオーロラ
ここまで地球で自然に発生するオーロラについて紹介してきましたが、ここからは少し変わったオーロラを紹介していきます。
宇宙から見る地球のオーロラ
オーロラは高度100〜500kmくらいまで現れますが、スペースシャトルや国際宇宙ステーションはおおよそ高度400kmくらいの高さを維持しているので多くの場合は横からしか撮影できません。
しかし、人工衛星はさらに高く数千km〜数万km以上と遠くから地球を撮影することができます。
地球以外のオーロラ
大気と磁場があればオーロラが発生するため、地球以外の惑星でもハッブル宇宙望遠鏡などでオーロラを観測することができます。
月や水星は大気がほとんどないためオーロラを観測することはほぼできません。
火星
火星のオーロラは地球のオーロラのように緑や赤色には輝かず人間の目には見えない紫外線のオーロラになります。
木星
木星のオーロラと木星を合体させた合成写真です。木星はそのサイズから地球よりも強い磁場を持っており、発生するオーロラは地球のオーロラの1000倍ほどなんだそうです。
土星
2009年には土星が太陽と地球と真横になったため、特徴的な環がほぼ見えなくなり南北両方のオーロラも確認されたそうです。
天王星
天王星のオーロラは土星や木星、地球のように上下方向以外にも発生するようですが、これは天王星の自転軸が98度傾いているのも原因の一つと考えられています。(地球の傾きは23.4度)
人口オーロラ
真空容器の中に、蛍光塗料を塗った鉄球を入れて磁場を発生させた後に電極を取り付けてプラズマを当てると上の写真のようにオーロラが発生します。
まとめ
太陽が活発になる周期は多少幅はありますが約11年程度なので、次回活発になるのは2025,2026年頃とこれから徐々に活発になってくるタイミングなので、北欧などへの観光に合わせてオーロラを楽しむのもおすすめです。
時期的には9月~3月頃がシーズンで、9月10月頃は紅葉とオーロラ両方を楽しめますし、1月2月頃はトップシーズンなのでオーロラも特に楽しむことができます。
ぜひ一度はオーロラを見に行きましょう!
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