2018年1月31日に日本では約35年ぶりとなるスーパーブルーブラッドムーンという非常に珍しい満月が観測できました。海外の一部地域ではなんと約150年ぶりの現象でもあったようです。
少年心をくすぐられるような名前ですが、この珍しさから子供だけでなく大人も大いに盛り上がったのではないでしょうか。
月の種類と名称
スーパームーン
スーパームーンは月が地球に最も接近したときに満月もしくは新月になる現象のことです。
月は地球の周りを楕円軌道しているため、地球から月までの距離は約35万7000km~約40万6000kmで動いています。そのため、月が近いときの満月と離れているときの満月を比べると、距離は約5万km違い、大きさは14%大きく、明るさは30%も明るいのだとか。
頻度は、ほぼ14回ごとの満月がスーパームーンとなるのでおおよそ1年に1回おこるので毎年チャンスがある現象です。2018年だけを見ると1/2と1/31に起きているため非常に珍しい年でした。1/2と1/31では1/2のほうが若干地球に近かったため大きく見えました。
スーパームーンは計算でいつ出るか正確に計算できないため今後起きる日付が変わってしまう可能性があります。他の星の重力の影響も受けるため単純に出せないようです。ちなみに、月が地球に最も近づく距離は毎回同じではなく、ある程度距離が変わります。
ブルームーン
ブルームーンの定義はいくつかあるようですが現在の日本で最も一般的なのは同じ月に2回満月になる月の2回目の満月をブルームーンと呼びます。(実際に青い色をしているわけではありません)
満月の頻度は平均して約29.5日に1回なのでブルームーンの頻度は2~3年に1回程度おきます。希ですが2018年は1月と3月でブルームーンが見られ、2月には満月がないという珍しい年となりました。
年 | 月 | 日(1回目) | 日(2回目) |
2018 | 1 | 2 | 31 |
3 | 2 | 31 | |
2020 | 10 | 2 | 31 |
2023 | 8 | 2 | 31 |
2026 | 5 | 2 | 31 |
2029 | 1 | 1 | 30 |
3 | 1 | 30 | |
2031 | 10 | 1 | 30 |
2034 | 7 | 2 | 31 |
2037 | 1 | 2 | 31 |
3 | 2 | 31 |
チャンスの年にはぜひ撮影に挑戦してみてください。
ブラッドムーン
ブラッドムーンは皆既月食を表しています。月食は太陽-地球-月の順番で一直線になって月に届く太陽の光を地球でさえぎってしまう現象です。
月食になると地球の大気によって光が屈折して波長の長い赤い光だけが月に届くため「赤銅色(せきどうしょく)」に輝くようになります。
ブラッドムーンの見られる日程をまとめました。
日付 | 種類 | 詳細 |
2019年7月17日 | 部分月食 | 最大約60%の月食。四国、中国、九州、沖縄で観測可 |
2021年5月26日 | 皆既月食 | 日本全国で観測可 |
2021年11月19日 | 部分月食 |
最大約98%の月食。北海道、東北は通常観測可。
それ以外は地平線と重なってしまう。 |
2022年11月8日 | 皆既月食 | 日本全国で観測可 |
2023年10月29日 | 部分月食 | 最大約10%の月食 |
2025年3月14日 | 部分月食 | 北海道で部分月食が観測可 |
2025年9月8日 | 皆既月食 | 日本全国で観測可。約1時間24分継続。 |
スーパーブルーブラッドムーン
スーパーブルーブラッドムーンは、「スーパームーン」と「ブルームーン」と「ブラッドムーン」が同時に起こったときの月です。
どの程度珍しいかというと、計算上では0.042%の確率で起きる現象であり、2380回の満月に1回、年で計算すると約265年に1度の確率となります。
スーパームーンの周期は計算で出すことができないため、次回はいつ起きるかわからないとっても魅力的な現象なんです!
月別の満月の呼び方
アメリカでは月ごとに満月の呼び方がつけられています。これはネイティブ・アメリカンが使っていた月の呼び方を使っているようです。
先人が月の動きで暦をつくっていたことから、日常生活に当てはめて名前を付けていたようです。
月 | 名称 | 由来 |
1月 | Wolf Moon(狼月)/ Old Moon(古い月) |
狼がお腹を空かせて遠吠えする時期 |
2月 | Snow Moon(雪月)/ Hunger Moon(空腹月) |
狩猟が難しくなる時期 |
3月 | Worm Moon(芋虫月)/ Sap Moon(樹液月) |
虫が出てくる時期/樹液が出る時期 |
4月 | Pink Moon(桃色月)/ | フロックスというピンクの花が咲く時期 |
5月 | Flower Moon(花月) | 花が咲く時期 |
6月 | Strawberry Moon(苺月) | 苺が熟す時期 |
7月 | Buck Moon(牡鹿月) | 牡鹿の角が伸びきる時期 |
8月 | Sturgeon Moon(チョウザメ月) | チョウザメが大きくなり漁を始める時期 |
9月 | Harvest Moon(収穫月)/ Corn Moon(トウモロコシ月) |
トウモロコシを収穫する時期 |
10月 | Hunter’s Moon(狩猟月) | 狩猟を始める時期 |
11月 | Beaver Moon(ビーバー月) | 毛皮にするビーバーを捕獲する時期 |
12月 | Cold Moon(寒月) | 冬の寒さが厳しくなる時期 |
まとめ
観察できる場所で天気も良いとなるとさらに確率は低くなりますので、チャンスがあれば是非カメラを持って出かけてみてください!
コメント
おもしろいですね。 いつかブラッドムーンをみてみたいものです。