菜の花の撮り方7選!コンセプトを明確にして撮ろう!菜の花の見頃と撮影ポイントを紹介

緑と黄色のきれいなコントラストの菜の花撮り方
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まだまだ寒さの残る時期に一足早く鮮やかな黄色の花で春の訪れを感じさせてくれる菜の花。

全国各地で長い期間みることができるおすすめの被写体で様々なものとコラボレーションさせた撮影も楽しむことができます。

今回は、菜の花を撮影するときのポイントを紹介していくので参考にしてみてください。

菜の花の時期は?

菜の花の見頃は地域によって様々ですが3月〜5月にかけて見頃を迎える地域が多いです。

早いところで、鹿児島県指宿市の菜の花畑は1月から見頃を迎え、静岡県伊豆下賀茂の青野川河川敷でも1月下旬頃から見頃を迎えます。

遅いところで、北海道の滝川市では5月下旬から6月上旬まで辺り一面に広がる黄色い絨毯を楽しむことができます。

地域やその年の気候・天候によっても見頃は変わるので訪れる場所の見頃は事前にしっかり確認するようにしましょう。

撮影前のワンポイント

一面に広がる菜の花の絨毯

撮影のポイントに入る前のワンポイントアドバイスを紹介していきます。

お花畑で撮ろう

河川敷に数本生えている菜の花を撮るのももちろんいいですが、菜の花は細長く背が高い花で単体での撮影が非常に難しい被写体でもあります。

そのため、菜の花がなるべくたくさん生えている場所に行って撮影するのがおすすめです。

雰囲気のコンセプトを決めよう

鮮やかな黄色の菜の花をより強調させて撮るか、花としての柔らかさや優しさを表現するかコンセプトを決めると伝わりやすい写真に仕上がります。

鮮やかさを重視

色の鮮やかさやコントラストをつけて撮影する場合には、写真の仕上がりを変える「ピクチャーコントロール/スタイル」の設定を「風景」や「ビビッド」にしましょう。

この時、撮り方にもよりますがボケが強すぎるとボヤッとした印象になってしまうので絞りを少し絞るとさらに良くなることもあります。
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優しさを重視

花の優しさを重視するときには、「明るさ」と「ボケ」を意識して撮りましょう。

花を撮るときにカメラの判断する適正露出では暗いと感じる写真になってしまうことが多いため、露出補正を+にして明るめに撮るようにしましょう。また、絞りを開放してボケを強くして全体的にふんわりとした印象にしましょう。

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菜の花の撮影ポイント

それでは、菜の花をどのように撮ると見栄えの良い写真を撮ることができるか紹介していきます。

今回紹介する方法が必ずしも正解というわけではありません。ご自分の撮影のヒントになってくれたら嬉しいです。

菜の花の高さから撮る

菜の花と同じ目線から撮った青い空と菜の花

菜の花を見下ろすような目線で撮ってしまうと菜の花の背景は地面や茎、葉だけになってしまいます。撮影している場所がどのような場所なのか、周りの風景や天気がどうなっているのかという情報が非常に限られてしまい、せっかく花畑も一部しか映らない写真になってしまいます。

そんなときは、目線を下げて撮る高さを低くすることで周りの景色を写しながら一緒に菜の花の美しさを表現することができます。

望遠レンズで撮影するにしても、広角レンズで撮るにしても高さを変えて撮ることで大きく印象の変わった写真に仕上げることができます。

ボケを演出する

前ボケと後ボケのある菜の花と鉄橋

ボケをうまく使うことで写真のメインとして見せたい被写体が明確になります。また、奥行きや距離感を表現できる写真に仕上げることができます。

ボケは手前でも奥でも表現できるので前ボケを取り入れることで様々な表現ができるようになります。

ボケやすさ、ボケにくさをコントロールする方法はこちらの記事で紹介しています。

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構図を意識する

青い空と一面に広がる菜の花の写真

菜の花に限らず写真を撮るときには意識したいことですが、構図を意識することでまとまりのあるバランスの良い写真になります。

上の写真は2分割構図で撮影されていますが、他にも3分割構図や三角構図など様々な種類があります。

構図についてはこちらで解説しているので参考にしてみてください。

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春を演出する

3月、4月と見頃を迎える地域が多い菜の花ですが、他の花や生き物たちも春の訪れとともに活動を開始します。

菜の花だけでなく他の被写体と一緒に撮ることで春の訪れを演出してみましょう。

青い空を背景に

下から撮った菜の花と青い空

気温が上がって空気中の水分が増えることでモヤがかかったような白っぽい青空になる「春霞」も春の訪れを感じる現象です。

春霞が起きている水色っぽい空も、肌寒い春の青い空でも黄色の菜の花とは相性抜群の色合いです。青色と黄色は色相環でいう反対色にあたるお互いに強調しあう色の関係なので菜の花をさらに際立たせる効果があります。

天気の良い春の陽気を菜の花とともに印象付けることができます。

蜂などの虫と一緒に

菜の花で蜜を集めるミツバチ

菜の花の甘い香りに誘われてミツバチやテントウムシが集まってきます。春に出てくる虫たちと一緒に写すことで暖かくなってきた春という季節を写しだすことができます。

テントウムシは赤いためワンポイントとしてよく目立ちますが、ミツバチは体が黄色いため背景が黄色になってしまうとあまり目立たなくなってしまうので気を付けましょう。

また、ミツバチはおとなしいですが刺されると危ないため望遠レンズや望遠マクロレンズを使って撮影するようにしましょう。

桜とともに

菜の花と桜のコラボレーション

春と言えばやっぱり桜ですよね。菜の花と桜は見頃の季節も重なることが多いので一緒に見られる景色は壮大な美しさに彩られます。

桜と菜の花のバランスを1:1にするのか1:2にするのか何を見せたいかによってバランスを意識して撮影してみましょう。対角線構図をつくるためにカメラを傾けて撮影してみるのも写真に動きが出るのでオススメです。

全体を写したいときには広角レンズでパリッと表現するのも面白いです。全国でも桜と菜の花が一緒に見られる場所は人気の観光スポットになります。

菜の花を副題にして撮る

菜の花をメインで撮るのではなく、他の被写体をメインに撮影しながら菜の花を額縁として撮影するのもテクニックの1つです。

菜の花を副題にすると栄える被写体の一部を紹介していきます。

山、雪山

菜の花畑から望む雪山の写真

雪の積もった標高の高い山は思わず撮りたくなるような壮大な風景ですよね。雪山が見られるようなまだ寒さの残る時期でも菜の花は見頃を迎えるため、雪山の副題として撮ることで非常に印象的な写真になります。

雪の降る冬から春への季節の変わり目を強く印象付けることができる写真に仕上がります。

このとき、メインは雪山になるので雪山にピントが合わなくなったり、菜の花が写る面積が広くなりすぎないように気を付けましょう。

電車、列車

菜の花のすきまに現れた電車

花と一緒に電車を撮るのは定番ですが、菜の花と一緒でももちろんキレイに写すことができます。

菜の花が副題で電車がメインになるので菜の花を手前に置いて前ボケとして表現するようにしましょう。

どの程度ボケさせるかで印象も大きく変わるので事前にカメラを三脚に固定して構図をつくっておくようにしましょう。ただし、三脚が設置していい場所なのか、他の方に迷惑が掛からないか十分考慮するようにしましょう。

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ポートレート

菜の花畑の中にいる女性の後ろ姿

菜の花畑の中で撮る特に女性のポートレートは鮮やかさと柔らかさを同時に表現できるオススメの環境です。

ポートレートを撮るときにはボケを表現するために望遠レンズを使うことも良くあります。そのとき、遠くから菜の花畑に立つ人を撮ると一面に広がる黄色い絨毯に立体感を出すこともできます。

逆光で撮影する

夕焼けの逆光で撮ったシルエットの菜の花

菜の花はシルエットで見てもわかるような特徴的な形をしています。夕日に浮かぶ菜の花をシルエットで撮ったり、露出を思いっきり上げてふんわりとした印象にするのもオススメです。

菜の花は背が高く1本だけをピックアップして撮ることも簡単です。

黄色の鮮やかさを表現するわけではないのでモノクロ写真として楽しむのもおもしろいです。
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マクロで撮ってみる

マクロレンズで撮影した菜の花

花の撮影におなじみのマクロ撮影ですが、菜の花でも、ボケと普段は見られないマクロの世界を楽しむことができる写真を撮ることができます。

被写界深度が非常に浅くなりピント合わせが難しくなるので風の強い日や手持ち撮影では難しくなることがあります。三脚とレリーズで手ブレを抑えて、被写体ブレが起きないシャッタースピードで撮影するときれいに撮ることができます。

まとめ

菜の花は地域によっては1月から6月までと非常に長い期間楽しむことができる色鮮やかな被写体です。

他のものとのコラボレーションもいろいろできるのでオリジナリティーあふれる写真撮影にも挑戦しやすいです。

是非、菜の花畑に足を運んで黄色い絨毯を楽しんでください!

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