一眼レフカメラやミラーレスカメラでも動画が撮れることを知っている人も多いと思いますが、動画の撮影時間が30分未満になっていることに気付いていましたか?
録画時間が制限されてしまうためビデオカメラのような長時間撮影ができないのでタイムラプスのような撮り方はできませんでした。
近年、状況が変わってきてこの30分制限がなくなる可能性も出てきました。今回は30分制限のある理由と今後の動向についてご紹介していきます。
機種別録画最長時間
NikonやCanon、OLYMPUS、SONYなど各メーカーのデジタルカメラは一眼レフやコンデジといった種類に限らず最長録画時間が30分の機種がほとんどです。
各メーカーの機種の録画時間をくらべてみましょう。
メーカー | Canon | Canon | Nikon | Nikon | SONY | OLYMPUS |
機種名 |
EOS 6D Mark II
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EOS M100
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D5600
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Nikon1 J5 | α6000 |
E-PL9
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最大撮影時間 |
29分59秒
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29分59秒
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29分59秒
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17分
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29分
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29分
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このようにどの機種も29分や29分59秒と30分よりも短い時間になっています。
それでは、なぜ30分で制限されているのか理由を確認していきましょう。
録画時間の時間制限は税金対策?
録画時間が30分以内となっている理由は税金と大きく関係しています。
EU圏内にカメラを輸出する場合、デジタルカメラとビデオカメラで課税額が変わってきます。
デジタルカメラであっても録画の機能がある条件を越えてしまうとビデオカメラの扱いになってしまい課税金額が上がってしまいます。
そのためビデオカメラにならないギリギリのラインで制限を設けています。
ビデオカメラの条件と課税額
大きく分けて「デジタルカメラ」、「テレビビデオカメラ」、「ビデオカメラその他」の3つがあります。
一眼レフやミラーレスなどのデジカメは「デジタルカメラ」に分類されていますが、30分以上撮影できるようにしてしまうと「ビデオカメラその他」に分類されてしまい課税額が上がってしまいます。
2019年3月時点で「ビデオカメラその他」の関税は3.5%ですが一時は10.5%と高い税率が課せられていました。
デジタルカメラ
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ビデオカメラその他
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画質(ピクセル)
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800✕600未満
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800✕600以上
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フレームレート
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23fps未満
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23fps以上
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録画時間
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30分未満
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30分以上
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関税
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0%
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3.5%
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※2019年3月現在
過去には「デジタルカメラ」にも関税がかかっていましたが現在では撤廃されています。
海外にも進出している大手カメラメーカーはこういうことにも気をつかって機能を設定しているんですね。
30分制限がなくなる!?
EUと日本でEPA(経済連携協定)が成立したことで2019年2月から順次、ワインやチーズ、自動車の部品など工業用品から日用品、食品と幅広く輸出入の関税が撤廃されています。
関税の撤廃は30分制限に関係している「デジタルカメラ」「ビデオカメラその他」にも適用されます。
現在3.5%かかっている「ビデオカメラその他」も2019年7月から0%になり「デジタルカメラ」と同様になりました。
つまり、カメラメーカが30分制限している理由がなくなったわけです!
2019年2月に発売したSonyのα6400では30分制限がなくなっています。
今後発売してくるデジタルカメラではこの30分制限がなくなるのではないかと言われているので楽しみですね。
日本国内のみに関して言えばこの30分以内の時間制限は関係ないのでできれば制限をなくして欲しい、という意見もたくさんあったのでこの状況は非常に嬉しいです。
まとめ
デジタルカメラの録画時間に制限があるのはEU圏内への輸出の際に課税金額が上がってしまうためでした。
しかし、2019年より日本とEUでEPAが成立したため税金がかからなくなりました。
今後発売されるデジカメに30分制限がなくなる可能性が出てきたので今後に期待ですね!!
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