日本の田園風景はなんとも懐かしく思わず写真を撮ってしまいたくなるような素敵な景色が広がりますよね。
今回はそんな田園風景の中で写真家にも特に人気の高い棚田について撮影に向いている時期や時間帯、撮り方について紹介していきます。
棚田とは?
棚田は傾斜のある土地で耕作場所を確保するために水平にした田んぼを段々にしている稲作地のことです。「千枚田(せんまいだ)」とも呼ばれています。
日本全国で見ることができ、1999年には農林水産省が全国117市町村・134地区の棚田から「日本の棚田百選」も発表されています。
他の人の土地を撮影することになるので撮影に当たってはマナーを守ってみんなが気持ちよく撮影できるように心がけましょう。
棚田撮影のおすすめの時期・時間帯
棚田も稲刈りが終わった後ではあまり素敵な風景を楽しめないのでオススメの時期や時間帯を紹介していきます。
水が張られる5月下旬〜6月頃から
お米はざっくりですが下の表でまとめた工程でつくられます。地域によって時期は多少変わりますがおおよその目安で5月下旬~6月ごろに田んぼに水が張られます。
田植えの段階でも水は少し張られますが、土がでるくらいの水量になるので4月~5月ごろの棚田はまだ少し早いです。
田んぼの管理の仕方や地域によっても少し変わりますが水が張られるタイミングに合わせて撮影してみると素敵な写真が撮れる可能性大です。
工程
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時期
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備考
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苗を育てる
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3月~4月
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ビニールハウスなどで約1ヶ月かけて育てます
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代かき
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4月~5月
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田植えの準備工程で土を砕いて良い状態にします
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田植え
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4月~5月 |
等間隔で苗を田んぼに植えていきます
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水の管理
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6月~7月
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田んぼに水を張って苗を寒さから守ります
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稲刈り
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9月~10月
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成長した稲を刈り取っていきます
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金色の稲穂が楽しめる9〜10月前
お米の収穫時期は9月~10月ごろになるので収穫直前の金色に輝く棚田を楽しむことができます。
ちなみに、沖縄では二期作と呼ばれる1年間に2回収穫する作り方をしている農家もあり、収穫の時期は5月末と10月末なんだそうです。
真夏の太陽といっしょに
青い空、白い雲の中、苗が成長してきて深緑の緑とともに田園風景、棚田を楽しむのもオススメです。
夕焼けを楽しむ
夕方のあたり一面が真っ赤に染まるタイミングも素敵な写真を撮るチャンスです。
夕焼けを撮るときにはホワイトバランスを「曇天」「晴天日陰」にするとよりイメージに近くて印象的な写真に仕上げることができます。
マジックアワーの幻想的な世界
日没前後の限られた時間は赤からピンク、金色、紫、青など刻一刻と色が変わってくる不思議な時間帯です。
6月から日も伸びてくるので帰りが遅くなってしまうことにも注意したいですね。
日没前後に楽しめる自然現象はこちらでまとめています。
棚田を撮るときのポイント
比較的簡単に撮ることができる被写体ですがそこで一工夫入れることでより素敵な写真に仕上げることができます。
夕焼けはハーフNDフィルターを使おう
棚田撮影で人気の高い夕焼けや日没前後のマジックアワーで撮影するときは太陽も一緒に写すことも多いと思います。
そこでハーフNDフィルターを使うことで写真全体の明るさのバランスが非常によくなるのでオススメです。
リフレクションを狙おう
水の張った田んぼを撮るときには水面に反射した景色もしっかりと写せるようにリフレクションを意識して撮ってみましょう。
このとき、PLフィルターで反射光を取り除いてしまうとうまく撮影できないのでPLフィルターは使わないか他の反射光が取り除かれてないか注意しましょう。
ホワイトバランスを設定しよう
深緑をクールに見せたいときには「蛍光灯」、やわらかでノスタルジックな印象にしたいときには「曇天」などを選ぶとより強調されます。
まとめ
棚田は初夏~秋にかけて撮影が楽しめる被写体ですが、特に6月ごろや9月ごろに撮影するのがおすすめです。
夏が嫌いな方もいるかと思いますが今年の夏は是非全国の有名な棚田のある絶景を撮影してみてはいかがでしょうか。
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