全国各地で長い期間みることができるおすすめの被写体で様々なものとコラボレーションさせた撮影も楽しむことができます。
菜の花の時期は?
早いところで、鹿児島県指宿市の菜の花畑は1月から見頃を迎え、静岡県伊豆下賀茂の青野川河川敷でも1月下旬頃から見頃を迎えます。
地域やその年の気候・天候によっても見頃は変わるので訪れる場所の見頃は事前にしっかり確認するようにしましょう。
撮影前のワンポイント
撮影のポイントに入る前のワンポイントアドバイスを紹介していきます。
お花畑で撮ろう
河川敷に数本生えている菜の花を撮るのももちろんいいですが、菜の花は細長く背が高い花で単体での撮影が非常に難しい被写体でもあります。
雰囲気のコンセプトを決めよう
鮮やかな黄色の菜の花をより強調させて撮るか、花としての柔らかさや優しさを表現するかコンセプトを決めると伝わりやすい写真に仕上がります。
鮮やかさを重視
色の鮮やかさやコントラストをつけて撮影する場合には、写真の仕上がりを変える「ピクチャーコントロール/スタイル」の設定を「風景」や「ビビッド」にしましょう。
優しさを重視
花を撮るときにカメラの判断する適正露出では暗いと感じる写真になってしまうことが多いため、露出補正を+にして明るめに撮るようにしましょう。また、絞りを開放してボケを強くして全体的にふんわりとした印象にしましょう。
菜の花の撮影ポイント
今回紹介する方法が必ずしも正解というわけではありません。ご自分の撮影のヒントになってくれたら嬉しいです。
菜の花の高さから撮る
菜の花を見下ろすような目線で撮ってしまうと菜の花の背景は地面や茎、葉だけになってしまいます。撮影している場所がどのような場所なのか、周りの風景や天気がどうなっているのかという情報が非常に限られてしまい、せっかく花畑も一部しか映らない写真になってしまいます。
そんなときは、目線を下げて撮る高さを低くすることで周りの景色を写しながら一緒に菜の花の美しさを表現することができます。
ボケを演出する
ボケをうまく使うことで写真のメインとして見せたい被写体が明確になります。また、奥行きや距離感を表現できる写真に仕上げることができます。
ボケやすさ、ボケにくさをコントロールする方法はこちらの記事で紹介しています。
構図を意識する
菜の花に限らず写真を撮るときには意識したいことですが、構図を意識することでまとまりのあるバランスの良い写真になります。
構図についてはこちらで解説しているので参考にしてみてください。
春を演出する
3月、4月と見頃を迎える地域が多い菜の花ですが、他の花や生き物たちも春の訪れとともに活動を開始します。
青い空を背景に
気温が上がって空気中の水分が増えることでモヤがかかったような白っぽい青空になる「春霞」も春の訪れを感じる現象です。
春霞が起きている水色っぽい空も、肌寒い春の青い空でも黄色の菜の花とは相性抜群の色合いです。青色と黄色は色相環でいう反対色にあたるお互いに強調しあう色の関係なので菜の花をさらに際立たせる効果があります。
蜂などの虫と一緒に
菜の花の甘い香りに誘われてミツバチやテントウムシが集まってきます。春に出てくる虫たちと一緒に写すことで暖かくなってきた春という季節を写しだすことができます。
テントウムシは赤いためワンポイントとしてよく目立ちますが、ミツバチは体が黄色いため背景が黄色になってしまうとあまり目立たなくなってしまうので気を付けましょう。
桜とともに
春と言えばやっぱり桜ですよね。菜の花と桜は見頃の季節も重なることが多いので一緒に見られる景色は壮大な美しさに彩られます。
桜と菜の花のバランスを1:1にするのか1:2にするのか何を見せたいかによってバランスを意識して撮影してみましょう。対角線構図をつくるためにカメラを傾けて撮影してみるのも写真に動きが出るのでオススメです。
菜の花を副題にして撮る
菜の花をメインで撮るのではなく、他の被写体をメインに撮影しながら菜の花を額縁として撮影するのもテクニックの1つです。
山、雪山
雪の積もった標高の高い山は思わず撮りたくなるような壮大な風景ですよね。雪山が見られるようなまだ寒さの残る時期でも菜の花は見頃を迎えるため、雪山の副題として撮ることで非常に印象的な写真になります。
雪の降る冬から春への季節の変わり目を強く印象付けることができる写真に仕上がります。
電車、列車
花と一緒に電車を撮るのは定番ですが、菜の花と一緒でももちろんキレイに写すことができます。
どの程度ボケさせるかで印象も大きく変わるので事前にカメラを三脚に固定して構図をつくっておくようにしましょう。ただし、三脚が設置していい場所なのか、他の方に迷惑が掛からないか十分考慮するようにしましょう。
ポートレート
菜の花畑の中で撮る特に女性のポートレートは鮮やかさと柔らかさを同時に表現できるオススメの環境です。
逆光で撮影する
菜の花はシルエットで見てもわかるような特徴的な形をしています。夕日に浮かぶ菜の花をシルエットで撮ったり、露出を思いっきり上げてふんわりとした印象にするのもオススメです。
菜の花は背が高く1本だけをピックアップして撮ることも簡単です。
マクロで撮ってみる
花の撮影におなじみのマクロ撮影ですが、菜の花でも、ボケと普段は見られないマクロの世界を楽しむことができる写真を撮ることができます。
被写界深度が非常に浅くなりピント合わせが難しくなるので風の強い日や手持ち撮影では難しくなることがあります。三脚とレリーズで手ブレを抑えて、被写体ブレが起きないシャッタースピードで撮影するときれいに撮ることができます。
まとめ
他のものとのコラボレーションもいろいろできるのでオリジナリティーあふれる写真撮影にも挑戦しやすいです。
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