新年度を迎える時期、全国をにぎわせる「桜」ですが、皆さんも桜を撮りに出かけたり、花見をしながら宴会をする方も多いのではないでしょうか。
満開の時期は短いので撮影できるチャンスをしっかりものにできるように桜の撮り方をまとめてみました。
桜の種類と見頃
3月に入ると桜開花予想として桜前線を伝えるニュースが連日放送されます。そのため、桜と聞くと3月下旬〜4月上旬のイメージを持っている人も多いと思います。
名前
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形
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色 |
時期
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カンザクラ(寒桜)
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一重
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淡いピンク
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1月~3月(2月下旬)
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ヒカンザクラ(緋寒桜)
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一重
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濃いピンク
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1月~3月(3月中旬)
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シナミザクラ(支那実桜)
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一重
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淡いピンク
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3月上旬~3月中旬
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カワヅザクラ(河津桜)
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一重
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濃いピンク
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3月上旬~3月中旬
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ソメイヨシノ(染井吉野)
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一重
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淡いピンク
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3月下旬~4月上旬
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ベニシダレ(紅枝垂)
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枝垂れ・一重
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ピンク
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3月下旬~4月上旬
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オオシマザクラ(大島桜)
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一重
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白
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4月上旬~4月下旬
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ヤエベニシダレ(八重紅枝垂)
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枝垂れ・八重
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濃いピンク
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4月中旬~4月下旬
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イチヨウ(一葉)
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八重
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淡いピンク
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4月中旬~4月下旬
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フゲンゾウ(普賢象)
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八重
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淡いピンクー白
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4月中旬~4月下旬
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エドヒガン(江戸彼岸)
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一重
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淡いピンクー白
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4月中旬~4月下旬
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カンザン(関山)
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八重
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濃いピンク |
4月下旬~5月上旬
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フユザクラ(冬桜)
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一重
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白
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4月下旬・11月~12月
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桜をイメージ通りに撮るための設定
桜の名所で素晴らしい景色に感動して写真を撮ってみたものの、写真を見てみると実物を見た感動があまり伝わらない、、、と思ったことはありませんか?
ピクチャーコントロール、ピクチャ―スタイルに気を付けよう
撮った写真の仕上がりを決めるピクチャーコントロール/スタイルを「スタンダード」や「ニュートラル」にしていると思った以上に白くなってしまいイメージ通りに写真になりにくくなってしまいます。
ただし、コントラストが強くなるのでパリっとしたやや硬いイメージになるので注意しましょう。
明るく撮ろう
カメラは自動で適切な明るさになるように調整してくれますが、桜を撮るときには思った以上に仕上がりが暗い写真になってしまうことがよくあります。
露出補正を+にして写真全体を明るくすることで桜の暖かみをきれいに表現してくれます。ただし、明るすぎると白とびしてしまいピンクの鮮やかさがなくなってしまうことがあります。
ホワイトバランスを調整しよう
特に夜、ライトアップされている桜をとるときにはライトの種類によっては赤くなりすぎたりと桜っぽさがなくなってしまうことがあります。そのような場合には「蛍光灯」などの設定にして色味を太陽光に照らされている色合いにしましょう。
RAWで撮ろう
画像の編集でもピクチャースタイルや露出補正、ホワイトバランス、明るさや色味を変えることができますが画質が悪くなってしまいます。
対してRAWで撮れば後からでも画質を劣化させることなく調整ができるようになるのでオススメです。
絞りを中途半端にさせないようにしよう
ボケさせるならボケさせる、パンフォーカス(ボケさせない)ならパンフォーカスで撮るようにしましょう。
特に部分的に強調したい時には絞りを開放したり望遠レンズを使うなどして背景をボケさせてメインを引き立たせてみましょう。
桜の撮影ポイント
日本全国様々な場所に咲いていて、種類もいろいろな種類があり色や形もそれぞれ違うため撮り方は無限大です。
マクロ撮影で柔らかく
桜並木では壮大で美しい景色が広がりますがぐっと近づいて花びら1枚にフォーカスして撮影してみましょう。
マクロレンズならボケもキレイに表現できますし、桜の木が1本あれば表現できるので手軽に楽しめます。
川沿いの桜並木を壮大に
川沿いにずらーっと並んでいる満開の桜並木はとても美しく圧巻ですよね!
この時、広角レンズを使ったり絞りを絞ってパンフォーカスにする事で手前から奥までしっかりと表現することができます。
逆に川の対岸から平面に写してもあまりダイナミックには見せられないのでメインにはなりにくくなります。
構図を考えよう
桜を活用した比較的簡単に撮れる構図をいくつか紹介していきます。撮り方に迷ったらぜひ試してみてください。
サンドイッチ構図で華やかに
川沿いや道沿いの左右に立ち並ぶ桜並木もキレイで大きく写したい景色ですよね。
そんな時には道や橋の中心から桜並木をサンドイッチのように挟んだ構図で写してみましょう。
このとき、道や川の幅にもよりますが木の幹はあまり写さずに桜の枝と花をたくさん取り入れることで桜の鮮やかさと一緒に桜に包まれた景色を表現することができます。
トンネル構図で桜を副題に
写真の中心に置きたいメインの被写体を桜の花と撮るときには桜の隙間から見える覗くようにしてトンネル構図をつくると季節感や華やかさを伝えられる写真になります。
桜を大きくボケさせるとメインを大きく引き立てることができます。桜の花にもピントを合わせるとメイン被写体への印象が弱まりますが桜と一緒に!という印象になります。
背景色を考えよう
桜の花を中心に撮影したときには背景となる部分をどのように見せるか意識するようにしましょう。
同系色で暖かく
桜の花と同じような白やピンク色を背景にすることで優しく柔らかい印象にすることができます。
直射日光が当たる場所ではコントラストが強くなってしまうので曇りの日や日かげなどで撮影するのがオススメです。
反対色でクールに
背景色を黒や濃い緑などの桜の花とは違う色で撮ることで桜をより引き立ててパリッとした印象の写真になります。
逆光で撮ってみよう
ボケを見せて優しい明るさにしよう
逆光で撮ると全体的に白っぽくなりぼんやりする「フレア」やレンズないで反射した光の「ゴースト」といったノイズが写真に写り込むことが多いです。
普段の撮影では邪魔になることが多いノイズですが、あえて取り入れることでカメラだからこそ写せる優しく幻想的な写真にすることができます。
絞りを絞って鮮やかにみせよう
広角レンズや絞りを絞って撮るとまた違った印象の写真になります。晴天の中で撮ることで淡いピンクと青空のコントラストがきれいに収まります。
桜を副題にしよう
ここでは、いくつか参考に紹介していきます。紹介する以外にもポートレートやお城、タワーなどの建造物を写すのもおすすめです。
山
富士山はそれだけでも非常にインパクトのある被写体ですが、そこに桜を追加することで冬が終わり春になったことを印象付けることができます。
電車
ローカル線と桜の組み合わせもオススメです。新年度の新たな出発を連想させる印象的な仕上がりになります。
メジロなどの生き物
春になってメジロやハチなど様々な生き物も活動を再開してきます。
桜と一緒に暖かくなって桜の香りに寄ってきた生き物を撮影してみましょう。
他の春の花と収めよう
春には桜以外にも様々な花が見ごろを迎えます。特に菜の花の黄色、桜のピンク、晴天の青空のコラボレーションは春を印象付けます。
舞ってる花びらを収めよう
桜の時期も徐々に終わりを告げて散っていく桜の花びらを撮るのもオススメです。
シャッタースピードが遅すぎると線になってしまうので1/100程度にするなど速さを確保して撮りましょう。
落ちた花びらも美しい
川沿いに咲いている花びらが散って水に浮かんだ桜の花びらを写すのも面白いです。
弘前公園では約2600本もの桜の木と堀を埋め尽くす散った花びらが絶景を生み出しています。
まとめ
桜はイメージよりも白っぽいので色味の表現が難しい部分もありますが、設定次第でイメージに近い色を表現することもできます。
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