意外と簡単!初めてでも失敗しない花火を綺麗に撮るための3ステップとは?

美しい花火と女性と子供と夕暮れ撮り方
この記事は約8分で読めます。
子供から大人まで楽しめる夏の風物詩の花火ですが、今年もどこかに見に行く人も多いのではないでしょうか。

打ち上げ花火は撮影が難しいと思う人も多いと思いますが、実は、初心者の方でも簡単に撮ることができます。

カメラも高級なものは必要なく、シャッタースピードを変えられるカメラなら初心者の方でも大丈夫です。

そこで、今回は撮影に必要なアクセサリと撮影ポイントについてご紹介していきます。

花火を撮るために必要なもの

カメラの道具一覧

花火を撮るときは手持ち撮影でも強力な手ぶれ補正機能があるカメラでは程度撮影することができますが限界があります。

高価なものでなくても大丈夫なので機材を揃えることでもっと素敵な写真を撮ることができます!

あとで紹介するコンポジット合成もできるようになるので普段は見られないすごい写真に仕上げることができます。

三脚

花火の撮影ではシャッタースピードを長くして撮影することが多いので三脚を使ってカメラを固定する必要があります。

構図や画角を固定することができるのでシャッターを押すことに集中吸うことができ、安定した撮影をすることができます。

カメラを位置を変えずに撮影することで比較明合成(コンポジット)することができ、を使って花火写真をより豪華にすることができるので合成を楽しみたいときには必ず用意しましょう。
初めてでも失敗しない三脚の選び方!自分に合った三脚に出会うポイントとおすすめの三脚を紹介
花火や星空、滝などの撮影でシャッタースピードを長くしたり構図を固定させたいときには三脚が必要です。 カメラを買ったら必ずと言っていいほど必要になるアクセサリーの1つです! 今回は三脚選びのポイントとオススメの三脚をご紹介していきます。 三脚...

最大6段分の手ブレ補正【OLYMPUS】OM-D E-M5 Mark 2

オリンパスのなどの超強力な手振れ補正がついているカメラ、レンズの場合にはシャッタースピードが制限されますが、三脚なしでも撮影することもできます。

レリーズ

花火を撮るときには花火の数や種類、明るさによってシャッタースピードを変えながら撮影しますが、そのたびに手でシャッターを押すときに写真がぶれてしまう可能性が高くなります。

レリーズを使うことでシャッターを押すときのブレを完全になくすことができるので写真の失敗を少なくすることができます。

シャッタースピードを自由に変えられる「バルブ」や「タイマー」も使いやすくなるので、花火を撮るときには三脚に合わせてレリーズもしっかり準備していきましょう。

時間を設定できるタイマーレリーズを使う必要はないのでシンプルで簡易的なものでOKです。
レリーズで撮れる素敵な写真13選!レリーズの種類とオススメを紹介!
三脚と同じくカメラを買ったら買いたいアクセサリーの1つリモコン/レリーズについて紹介していきます。 手ブレを抑える以外にも撮影の幅を広げることができる必携アイテムです! どんな撮影ができるようになるかも紹介してるので早速見ていきましょう。 ...

減光(ND)フィルター

NDフィルターは色味を変えずに被写体の光の量を抑えることができるアクセサリです。

花火の中でも最後の盛り上がりを見せるスターマインなどでは明るすぎてシャッタースピードが長くなると写真が真っ白になってしまう「白とび」が起きてしまうことがあります。

NDフィルターを使うことで白とびを抑えてシャッタースピードを長くできるので花火の形をしっかり残すことができます。

オススメのNDフィルターはND2かND4です。必須アイテムではありませんが、あると表現の幅を広げることができます。

NDフィルターの使い方とおすすめを紹介!使って撮った素敵な写真を大公開
絞りを開放してボケさせたいのに明る過ぎる!長時間露出で撮りたいけど昼間は明るくてできない。と思っている人もいるのではないでしょうか。 絞りやシャッタースピードを変えて暗くするにしても限界がありますし、思い通りの写真が撮れません。 そんな悩み...

花火の撮り方

カメラの設定ダイヤル

それでは花火をキレイに撮るための設定やポイントを紹介していきます。

露出時間を調整するので通常の撮影方法とは多少異なるのでしっかり確認していきましょう。

バルブ(B)またはマニュアル(M)モードにしよう

花火を撮るときに、オートモードや絞り優先などで撮影してしまうとうまく撮影できずに失敗してしまいます。

ISO感度や絞り、ホワイトバランスなどを自由に設定できるモードでシャッタースピードをBulb(バルブ)にする必要があるので、撮影モードはマニュアル(M)モードかバルブ(B)モードを選びます。

バルブ(B)モードがないカメラも多いのでその場合には、マニュアル(M)モードに設定しましょう。

マニュアルモードではシャッタースピードの設定を変更することでBalbに設定できます。

撮影モードを変えて思い通りの写真を撮ろう!撮影モードの特徴と設定の違い
普段みなさんはカメラを使うときどんな設定で撮影していますか? 始めたばかりの人は細かい機能がわからなくてとりあえずオートにしている人も多いのではないでしょうか。 オートでももちろん綺麗に撮れますが被写体によっては、思ってたのと違う、もっと明...

適切な明るさで撮れる設定に変更しよう

写真の明るさはISO感度、絞り、シャッタースピードで決まります。

そこで、それぞれどのように設定すればいいかおおよその目安を紹介していきます。

初心者必見!写真の明るさを決める3要素の基本を解説
一眼レフやミラーレスでは今まで撮れなかったような様々な表現ができるようになります。 まずは写真の明るさを決める基本となる3要素についてご紹介していきます。 写真には色合いやコントラストなど様々な要素が含まれていますが明るさは非常に大事な要素...

ISO感度

ISO感度は上げれば上げるほど明るく撮れますが、ノイズが増えてしまい画質が悪くなってしまいます。

花火は明るいのでISO感度は100など低い値でも十分撮影できるので基本的には100や200などにしましょう。

単発の花火など明るさが足りないときには400程度までは上げても画質の劣化はそこまで気にならないので大丈夫です。

絞り

絞りは解放しすぎず絞りすぎずでF8~F16くらいを目安に設定しましょう。

絞りは開放しすぎると被写界深度が浅くなるためピントが合いづらくなります。

絞りすぎても明るさが足りなくなってしまうので最初はF12程度で撮ってみましょう。

シャッタースピード

シャッタースピードはBalbに設定しましょう。

Bulbモードはシャッターボタンを押している時間がシャッタースピード(露出時間)になる設定です。

花火の明るさに合わせて簡単にシャッタースピードを変えることができるので花火撮影の重要なポイントになります。

設定はマニュアルモードの場合、シャッタースピードを30秒よりも長くしようとするとBalbが出てくる機種が多いです。

詳しくはこちらで紹介しているので確認してみてください。

シャッタースピードのBalbとTimeを使って露出時間を自在に操る!活用するべき被写体は?
シャッタースピードを自由に設定できるマニュアルやシャッタースピード優先モードを使い始めると「Bulb」と「Time」といった設定ができるようになります。 始めたばかりの方はどんな機能なのか、どのような場面で使うのかわからないと思います。 今...

設定まとめ

まとめると最初の設定は、下のようにしましょう。

スターマインなど明るすぎるときには絞りを調整したりNDフィルターを使いましょう。

ISO感度:100
絞り(F値):F12
シャッタースピード:Balb

ピントを合わせて固定しよう

設定を変えたら三脚にカメラをセットして構図を決めましょう。

構図を決めてピントを合わせるときはオートフォーカスにしておいて、花火が上がった瞬間にピントを合わせると簡単にできるのでおすすめです。

1発目の花火からしっかり取りたいときは、絞りを絞り気味で設定し花火が上がる近くのものにオートフォーカスがマニュアルフォーカスでピントを合わせましょう。

ピントを合わせたらマニュアルフォーカスに変更して、手ブレ補正機能もOFFにします。

マニュアルフォーカスにすることでシャッターを半押ししてもピントが変わらなくなります。

親指AFを活用するとマニュアルフォーカスに設定しなくてもいいので楽になります。

親指AFとは?自由に構図をつくれて高速撮影もできる超便利な撮影方法を紹介
一眼レフに慣れてくると様々な構図での撮影や動いているもの、小さいものなど様々な撮影に挑戦しますよね。 そんな時にシャッターボタンを押してピントを合わせてるとピントや構図が思い通りにならなかったり、時間がかかってしまったり、何かと不便だと思う...

また、手ブレ補正はONのままでも大丈夫ですが、極まれに誤補正が起きてしまうことがあるので注意が必要です。

花火の打ちあがりから消えるまでを撮ろう

花火の打ちあがる数や明るさなどによってシャッタースピードを変える必要があるので様子を見ながら変えて撮ります。

Bulbモードでレリーズを使って明るさを見ながら1秒~5秒程度で調節しながら撮るとだんだんコツがつかめてくると思います。

大規模で同時に何発も上がるような花火を撮るときはNDフィルターを活用してシャッタースピードを伸ばすことで白とびさせずキレイに形を残すことができます。

失敗を少なくするためのポイント!

複数の花火で彩られた夜空

最初は失敗ばかりでキレイに撮れる写真は多くても十数枚かもしれません。

それでもなるべく失敗したくないですよね。そんな時に活用できる方法を紹介していきます。

RAWで撮ろう

RAWは明るさや色味など様々な情報が含まれている写真の生データのことです。

RAWで撮ることで、明るくなりすぎたり暗くなりすぎたりしても画質を劣化させることなく明るさを調整できるので、失敗したと思った写真でもキレイにできるかもしれません。

もちろん調整できる範囲は限られているため信用しすぎないように注意しましょう。

また、容量が大きくなるためメモリを空けておくか大容量メモリを準備しましょう。

RAWについてはこちらでしっかり解説しています。

高画質のまま編集できるRAWデータとは?JPEGとRAWのメリット・デメリット
画像ファイルにはJPEGやPNG、GIFといった形式があることを知っている人も多いと思いますがカメラでも撮った写真をどのような形式で保存するか決めることができます。 通常は最も一般的なJPEG形式で保存されていると思いますが画質を気にすると...

ライブBalbを使おう

ライブBalb機能は、オリンパスの一部カメラについている機能です。

通常の撮影ではシャッターを切っているときはどんな写真が出来上がるかわかりませんが、ライブBalb撮影では撮影中(露出中)でも完成写真イメージを確認することができます。

0.5秒毎に画面が更新されるので適切な明るさになった時に露出をやめることで失敗を少なくすることができます。

多少画質の劣化あるようですが非常に便利な機能です。

コンポジット合成を使ってより豪華な写真にしよう

比較明合成のイメージ図

比較明合成(コンポジット)は複数の写真の明るい部分だけを合成して通常ではありえないような景色の写真をつくることができる撮影方法、技術のことです。

カメラの位置を変えずに定点撮影することで後からでも楽しむことができるので花火を撮るときにはぜひ意識しながら撮影して見てください。

比較明合成(コンポジット)についてはこちらで詳しく紹介しています。
比較明合成(コンポジット)とは?普段は見られない幻想的な写真の撮り方!
上のような写真を見たことがある方も多いと思いますが、この写真は単純に長時間露出撮影で撮られたものではなく、比較明合成を活用して撮影された写真かもしれません。 比較明合成(コンポジット)と聞いてもどのような撮影方法なのかピンとこない方がほとん...

まとめ

最初は10枚撮って1枚キレイに撮れるかといったところですが、慣れてくると良い写真がどんどん撮れるようになります。

どんな花火の時に、どれくらいの絞りにしてどれくらいのシャッタースピードにすると適切な明るさになるかを掴んで良い写真どんどん撮ってみてください!

コメント