HDRは最近のスマホにも搭載されてきていて簡単にHDRを使った撮影ができるようになってきています。しかし、機能についてはあまり知らない人やそんな機能付いてたっけ?と思う人もたくさんいると思います。
HDRを使用すると普通の撮影では撮れないような幻想的な写真を撮ることもできます。
ダイナミックレンジとHDRとは?
ふだんあまり聞きなれない言葉がいくつか出てくると思いますがカメラでよく使われるものも多いので覚えておきましょう。
ダイナミックレンジ
明るいところが真っ白になったり、暗いところが真っ黒になったりせずにキレイに写せる範囲が広いことをダイナミックレンジが広いと言い、逆をダイナミックが狭いと言います。
HDR
![ダイナミックレンジとHDRのイメージ図](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_HDR.jpeg)
HDRとは、ハイダイナミックレンジ(High Dynamic Range)の略で、ほとんどの場合は写真を合成してダイナミックレンジを広くする機能、またはその機能が使われた写真のことを言います。
難しく言いましたが簡単に言うと、明るさの違う2枚以上の写真を合成して暗いところから明るいところまでキレイに写る写真をつくることです。
人間の目は非常に優秀で明るいところから暗いところまで認識することができます(ダイナミックレンジが広い)。
白とび
![室内の明るさに合わせた室内から撮った窓の写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_sirotbi.jpg)
白とびは、明るすぎて真っ白になること/なっている部分です。
黒潰れ
![外の明るさに合わせた室内から撮った窓の外にある山の写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_kurotsubure.jpg)
黒潰れとは、暗すぎて真っ黒になること/なっている部分です。
ダイナミックレンジを超えた暗い部分は真っ黒になってしまいます。しかし、この黒潰れをうまく利用し、シルエットを強調することも撮影方法の一つとなっています。
ハロー(halo)
![ハローが出た黒猫のHDR写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_halo.jpg)
HDRの強度が強くなったときに一部の明るさが不自然になることです。
HDRの写真の撮り方/つくり方
HDRは撮影と同時に自動で作ることもできますし後からソフトを使ってHDRにすることもできます。
カメラの機能でHDRを撮影しよう
基本的にはHDRをONにすれば自動で2枚以上撮影され、画像合成まで自動で行ってくれます。
注意点として、1枚目と2枚目の位置がずれるとそのままぶれたようになってしまうので同じ位置から撮影する必要があります。
シャッタースピードが速ければブレにくくなるので、手持ちで撮影する場合はISO感度を高めにする必要がある場合もあります。
三脚などでカメラを固定してシャッタースピードを遅くすることで暗い場所でも明るくでき、より面白い写真を撮ることができます。そのため、シャッタースピードが変えられないスマホのHDR撮影では、幻想的な写真は撮りにくくなります。
ソフトを使ってHDR写真をつくろう
カメラの機能で撮影するよりも細かく編集することができるため、ユニークな写真を簡単につくることができます。
Aurora HDR
日本語に対応している有料のHDR合成ソフトです。アマチュアからプロまで様々な方に使用されている信頼、実績ともに名高いソフトです。
毎年更新されていますがアップデートが無料なのも嬉しいポイントです。
![](https://skylum.com/uploads/macphunBlog/771/share.png)
Photomatix Pro
こちらもアマチュアからプロまで愛用される有料のHDR合成ソフトです。
日本語にも対応しており、細かい設定から一発で自動で好みに合わせてHDR合成してくれる機能などこれがあれば満足できるソフトです。
Luminance HDR
無料のHDR合成ソフトですが日本語には対応していないため使うのに慣れが必要です。
有料ソフトと比べると機能的にも非常に限られておりあまり思い通りの編集ができないことも多いです。
HDRを使いたい場面
HDR合成で楽しめる被写体をご紹介していきます。
風景
![森と川と空の風景HDR写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_hukei.jpg)
明暗の差を利用してシルエットを活かすこともありますが、HDRを使用して明暗の差を少なくすることで目で見た通りの明るさの写真にすることができます。
直射日光下のポートレートや逆光
![逆光に立つ女の子の後ろ姿を撮ったHDR写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_portrait.jpg)
直射日光などの光が強い場所でのポートレート(人物)撮影では影が強く出てしまい、キレイに写らない場合があります。そんな時にはHDRを使うことで人物と背景をバランスよくすることができます。
日差しの差し込む室内などの明暗の差が大きいところ
![太陽の光が差し込む日陰のHDR写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_contrast.jpg)
HDRを使用することで白とびと黒潰れを防ぎ、目で見た風景と同じような明るさすることができます。
使うべきでない場面
また、HDRにすることでメリハリがなくなるためなんでもHDRにすると同じような写真ばかりになってしまいます。
動きがある場所
![長時間露出で撮られた海の波の写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_water.jpg)
動きがある場所で撮るとうまく合成できなかったりブレたような仕上がりになってしまいます。
動きのある被写体でHDR合成する場合は、同じ写真をRAWデータを明るさを変えて何枚か現像してからHDR合成しましょう。
メリハリのある写真にしたいとき
![森の中に立つしかとイノシシのシルエット写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/HDR_siruetto.jpg)
HDRを使用すると、明暗の差が少なくなるのでのっぺらとした写真になりがちです。
まとめ
目で見たような明るさの写真にすることができるので通常の撮影では撮れない写真にすることができます。
カメラについているHDR合成機能を使うかソフトを使用することでHDR合成を楽しむことができます。
カメラの基本設定・機能
![撮影モードのアイキャッチ](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/mode_eyecatch-150x150.jpg)
![雨の中の電球の写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/03/photo_light_eyecatch-150x150.jpg)
![ハロウィンで使うお化けの形をしたかぼちゃを露出補正を上げて撮った写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/rosyutsuhosei_eyecatch-150x150.jpg)
![ホワイトバランスについてのアイキャッチ](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/01/whitebalance_eyecatch-150x150.jpg)
![ピクチャーコントロールのアイキャッチ](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/picturecontrol_eyecatch1-150x150.jpg)
![テーブルに置かれた落ち葉](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/06/photometry_eyecatch-150x150.jpg)
![秋の機関車が奥から手前に向かってきている写真](https://camerapocket.com/wp-content/uploads/2019/02/focus_mode_eyecatch-150x150.jpeg)
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