AF/AEロックとは?ピントと露出を固定するメリット!スマホや一眼レフで使える便利な機能を紹介

少年と大きいぬいぐるみをファインダー越しに見ているイメージカメラ
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AFロックやAEロックと聞いてもピンと来ない方も良いかもしれませんが、一眼レフだけでなくスマートフォンでも知っているととっても便利な機能です。

特にスマートフォンではフォーカスや明るさの調整が自動で行われるため、非常に便利です。

それでは、さっそく使い方やどのような場面で使うかなど紹介していきます。

AFロック/AEロックとは?

スマホのAF/AEロック画面

まずはAFロック/AEロックがどのようなものなのか紹介していきます。

AFロックとは?

AFロックはピントを固定することを言います。 AFはオートフォーカス(Auto Forcus)の略でオートフォーカスをロックしてピント位置を固定することを意味しています。

一眼レフやミラーレスの場合、ピントを合わせておきたい場所と撮影したい構図が一致しないことも良くあります。

カメラは設定にもよりますが、基本的には写真の中心付近にピントが合いやすいため撮りたい被写体を中心に置く「日の丸構図」が多くなりやすいです。

しかし、本当は3分割構図を意識して右か左に寄せたい場面も出てきます。

そんな時にメイン被写体を写真の中心に置いてピントを合わせた状態で、AFロックしてピント位置が変わらないようにしてからカメラの向きを変えることで構図を自由に変更することができます。

AFロックとあるようにMF(マニュアルフォーカス)の時には関係ない機能になります。

また、ズームレンズを使用している場合はAFロックをした状態でも焦点距離を変えるとピントがずれるので気をつけましょう。

AEロックとは?

AEロックは露出(明るさ)を固定することを言います。AEはオートマティックエクスポージャー(Automatic Exposure)の略で自動露出をロックして固定することを意味しています。

デジタルカメラやスマホではピントだけでなく明るさも自動で調整されているので、細かい設定を考える必要もなく撮影することができています。

一眼レフやミラーレスで明るさの調整をするときは基本的に露出補正を使うためあまりAEロックは使いませんが、細かい設定ができないスマホではよく活用するテクニックです。

特にスマホで逆光撮影するときに重宝します。撮り方にもよりますがスマホを使った逆光撮影ではメインの被写体が真っ暗になってしまいうまく写せないことがよくあります。

そんな時は明るく写したい場所をタップすることでその場所が適切な明るさになるように調整してくれます。ただし、ロックはされていないので撮影までに時間がかかってしまったり、カメラを動かしてしまうと、また元の明るさに戻ってしまったりと非常にめんどくさくなります。

そこでAEロックを活用することで思い通りの明るさで自由に撮影することができるようになります。

AF/AEロックの使い方(スマートフォン)

スマホで夕日を撮影している写真

iPhoneではカメラモードの状態でピントと明るさを合わせたい場所を長押しすることでAF/AEロックすることができます。

AF/AEの両方が同時にロックされるためAFロックのみ、AEロックのみの動作はすることができません。ただし、明るさはロックした後に上下にスライドすることで調整することができるためある程度自由に撮影することはできます。

もう一度タップすることでまた通常のAF/AEに戻ります。

Androidのスマホも基本的に同様ですが機種によってはできない場合もあるので注意しましょう。

AF/AEロックの使い方(デジタルカメラ)

一眼レフで夕日を撮影している写真

一眼レフやミラーレスなどのデジタルカメラではAFロックとAEロックの考え方が大きく変わるためそれぞれ分けて説明していきます。

AFロックの使用方法

AFロックをするには主に3つの方法があります。

シャッターボタンを半押しし続ける

デジタルカメラの初期設定ではシャッターボタンを半押しすることでAFが始まり、ピントが合った後にシャッターボタンを押しこむことで撮影します。

このとき、半押ししているとはAFロックになっているためカメラを動かしてもピント位置がずれることなく構図を変更することができるようになります。

ただし、フォーカスモードを「シングルAF」「ワンショットAF」など一度ピントが合ったらずれない設定にする必要があります。

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親指AFを使用する

親指AFはデジタルカメラの液晶画面側についているAFロック用のボタンを使用してオートフォーカスを動作させる方法です。

設定を変更することで「シャッターボタン半押し」から「AFボタンを押す」ことでAFを動作させるように変更することができます。

一般的にAFボタンは右手親指で押せる場所に配置している機種が多いため、「親指AF」と呼ばれています。

シャッターボタンを半押ししてもAFが動作しなくなるのでAFボタンを押さない限りAFロックになっている状態になります。

様々な場面で有効活用できるのでぜひ親指AFを使ってみてください。

マニュアルフォーカスに変更する

オートフォーカスを切ってマニュアルフォーカス(MF)に設定することでAFロックと同じ状態になります。

マニュアルフォーカスはカメラ本体の設定かレンズのAF/MFスイッチを変えることで切り替えることができます。

細かい微調整ができる反面、素早くピントを合わせるためには慣れや経験が必要になるので最初のうちはAFを使うのがおすすめです。

AEロックの使用方法

AEロックの使用方法は主に2つあります。

撮影モードをマニュアルにする

写真の明るさは「絞り」「シャッタースピード」「ISO感度」で決まるので全て任意に設定できるマニュアルモードにすることでAEロックと同じように明るさを固定することができます。

その分明るさが変わる場所では自分で設定を変えなければならないので設定の手間が非常にかかってしまいます。

できる限り自動露出設定+露出補正で対応するのがおすすめです。
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AF/AEボタンを使う

カメラの機種や設定によってはAEロックをファンクションボタンやAFボタンに割り当てることができます。

割り当てたボタンを押している間はAEがロックされるため構図を変えたりカメラを動かしても明るさを変えずに撮影することができます。

撮影中に押すボタンが増えてしまうので扱いが複雑になってしまう可能性があります。

AF/AEロックが役立つ場面

それではAF/AEロックが役に立つ場面をいくつか紹介していきます。

いままで撮影に苦労していた、という方は是非活用してみてください!

明るさが変わるとき

白とびが起きていない複数の花火の写真

花火のように明るくなったり暗くなったりを繰り返すときの撮影では暗くなった時にピントがずれてしまい、明るくなった時に改めてピントを合わせることになります。

そこでAFロックを使うことでオートフォーカスの手間をなくしてシャッターチャンスを逃すことなく撮影できるようになります。

被写体が小さいとき

マクロ撮影で撮ったボケのある花の写真

被写体が小さいとオートフォーカスではなかなかピントを合わせてくれないことが多いですよね。

撮影前にピントが合う位置で固定しておけばスムーズに撮影することができます。

動きがあるとき

走っている犬と水しぶき

走っている動物や電車など動いている被写体にピントを合わせて撮るのは難しい場合があります。

そんなときは事前にピントと露出(明るさ)を固定しておいて、撮りたい構図で構えておいて被写体が来た時にシャッターを押す「置きピン」という技を使えば楽に思い通りの構図で撮影することができます。

まとめ

AFロックを使うことでオートフォーカスを固定し、AEロックを使うことで自動露出を固定することができます。

この機能を使うことで普段は難しかった撮影もしやすくなります。

一眼レフやミラーレスといったデジタルカメラだけでなく、スマートフォンでも便利に撮影することができるようになるので是非試してみましょう!

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