オートブラケットとは?設定変更の手間がなくなる便利な機能で撮影の失敗を減らそう!

明るさの違うたき火の写真カメラ
この記事は約7分で読めます。

逆光での撮影や太陽の光が当たっている部分と影になっている部分があるなどコントラストが強い場所での撮影では写真の明るさが安定せず思い通りの明るさで撮れないことがよくあります。

また、望遠レンズで撮影すると被写界深度が浅くなるのでピントが合わせにくくなりしっかり合わせられなかったりする機会も増えてきます。

今回紹介するオートブラっケット機能はこれらの悩みを解決することができる非常に便利な機能です。

また、オートブラケットを使うことでHDR合成のための撮影も非常に簡単にできるようになるのでユニークな写真を、より簡単に楽しむことができるようになります。

オートブラケットとは?

オートブラケット(オートブラケティング)は、明るさやホワイトバランス、ピント位置などを1枚撮影するごとに自動で切り替える機能のことです。

基本的には3枚ごとに設定が1周するので1枚目と4枚目が同じ設定、2枚目と5枚目が同じ設定での撮影になります。機種によっては1週が5枚のものもあります。

機種によって変えられる項目は変わりますが、明るさ(露出補正)やホワイトバランス、ISO感度、ピントなど様々な設定を変更することができます。各項目については後程詳しく紹介します。

撮影した直後に確認したときは良いと思っても、後で確認してみるとあまり良くなかった、といったことを防いだり、PCソフトでHDR合成を行いたいときなどにも非常に便利な機能です。

ただし、撮影枚数が増えるので容量や連射撮影には注意しましょう。

様々なオートブラケット機能

オートブラケット機能で変更できる設定と設定の内容を紹介していきます。

露出ブラケット

オートブラケットの中でも最も一般的に使われる機能の1つで露出補正の値を撮影ごとに自動で変えてくれます。

明るさの補正値(EV)は±0.3や±1.0など決められた値から自由に選択することができます。

HDR合成や様々な明るさで撮影したいときなどに活用します。

露出補正機能を使って明るさを自在に操ろう!明るさを変えるべき被写体は?
カメラは基本的に自動で適切な明るさになるように設定してくれます。 しかし、撮影後に写真を見てみると思っていたより暗かった/明るかった、と思うときもありませんか? 露出補正を使えば簡単に思い通りの明るさで撮影できるようになります! 今回は露出...

フラッシュブラケット

専用の外部フラッシュの光量を自動で調整して複数枚撮る機能です。

この機能を使うことで、絞りやシャッタースピードは変えずに、フラッシュ光の強さで被写体の明るさを変えることができます。

フラッシュの光の強さを変えながら数枚撮ることができるので同じ構図で明るさの違う写真を撮ることができます。

意外と簡単!クリップオンストロボの使い方と注意点!プロのような写真撮影に挑戦しよう
室内の照明では太陽光などと比べて光が弱く思い通りの撮影ができないことも良くあります。 そんな時は強力な照明を用意したり、フラッシュを使う方法があります。強力な照明は使い方が限られたり、内蔵フラッシュでは単調な撮影しかできなかったりと利便性が...

フォーカスブラケット

オートフォーカスでピントが合った状態と、そこから少し手前、少し奥にピントが合った状態で撮影を行なう機能です。

コンタックスの一部のカメラなどに搭載されているのでこの機能がない機種も多くあります。

ホワイトバランスブラケット

通常の「曇天」「蛍光灯」「白熱電球」などのホワイトバランス設定を変えながら撮影することができます。

さらに機種によっては、赤み側/青み側もしくはマゼンタ側/グリーン側など細かい設定に変更しながら撮影を行なうこともできます。

ホワイトバランスについてはこちらで詳しく紹介しています。
ホワイトバランスを意識して写真の雰囲気を操ろう!色の持ってる力とは?
写真を撮るときの重要な設定の1つにホワイトバランスがあります。 同じ写真でも色合いが変わるだけ冷たく感じたり、暖かく感じたりと大きく印象が変わります。色が人間に与える影響はとても大きいと気が付きます。 今回は写真の印象に大きく影響を与えるホ...

ISO感度ブラケット

設定したISO感度だけではなく、設定した値よりも低感度と高感度でも撮影を行なう機能です。

シャッタースピードと絞りを変えずに撮影するため、ぶれやすさや被写界深度が変わることなく明るさのみを変えて撮影する事ができる機能です。

ボケをキレイに魅せる3つのポイント!ボケに合った被写体は?被写界深度が変わる理由
撮影に慣れてくるとボケをキレイに表現したり、逆にボケさせたくなかったりするときが出てくると思います。 今回は、ボケさせた写真を撮るための3つのポイントと、ボケさせない写真を撮るための3つのポイントをご紹介します。 今回紹介するポイントを押さ...
ISO感度とは?暗い場所でも明るく撮れる!画質との関係と設定の基本
デジタルカメラは暗い場所でも明るく撮ることができる魅力があります。 スマホの暗い場所での撮影では画質が悪くなってしまいキレイに見せられないという経験をした人も多いと思います。 実は一眼レフやミラーレスでもスマホと同じように暗い場所での撮影で...

アクティブD‐ライティングブラケット

アクティブD-ライティングをOFFにした場合とONにした場合の2枚の撮影を行う機能です。

撮影者に意図に沿った写真を撮るために、毎回設定を変更する必要がないので便利です。

Nikonのカメラのみ対応しています。

アクティブD-ライティングとは?白とび黒つぶれを抑えるNikonのカメラの便利な機能!
日差しが入り込む室内での撮影や日差しが当たっている部分と日陰ができている部分を同時に写したいときなど、明るさが大きく違う場所でもきれいに写したいと思うことはよくありますよね。 明暗の差が激しい場所で普通に撮影すると明るすぎて白くなってしまう...

オートブラケット機能の使い方

露出補正を変えた場合の写真の明るさが変わるイメージ図

基本的には他のものも同じですが、露出ブラケットを参考に使い方を紹介していきます。

オートブラケット機能をONにして露出補正値(±0.3や±1.0、±2.0など)を決めます。値が小さいほど基準値からの明るさ補正が小さくなり、値を大きくすると補正が大きくなります。

シャッターを切るたびに露出補正値が変更されますが、シャッターは自動で押されないので自分で押すことになります。

ただし、セルフタイマーを使用した場合は自動で3〜5枚写真が撮影されます。
機種にもよりますが、3枚撮影するカメラなら1回目が通常、2回目は暗く補正、3回目が明るく補正をかけて撮影になります。

三脚とレリーズを使えば全く同じ画角で明るさだけ違う写真を撮ることができます。これがHDR合成のときに役立ちます。

初めてでも失敗しない三脚の選び方!自分に合った三脚に出会うポイントとおすすめの三脚を紹介
花火や星空、滝などの撮影でシャッタースピードを長くしたり構図を固定させたいときには三脚が必要です。 カメラを買ったら必ずと言っていいほど必要になるアクセサリーの1つです! 今回は三脚選びのポイントとオススメの三脚をご紹介していきます。 三脚...
レリーズで撮れる素敵な写真13選!レリーズの種類とオススメを紹介!
三脚と同じくカメラを買ったら買いたいアクセサリーの1つリモコン/レリーズについて紹介していきます。 手ブレを抑える以外にも撮影の幅を広げることができる必携アイテムです! どんな撮影ができるようになるかも紹介してるので早速見ていきましょう。 ...

HDR合成するとどうなるの?

ダイナミックレンジとHDRのイメージ図

HDRは複数枚の写真を合成して写真全体の白とびと黒つぶれを抑える手法の1つです。

暗く撮った場合と、明るく撮った場合の良いとこ取りをできる撮影方法で目で見た景色のようさ写真にもできます。

また、編集の仕方によっては、絵画的にしたりSFの世界のような写真に仕上げることもできるのでいろいろと表現の幅が広がります。

HDR合成についてはこちらで詳しく紹介しているのでぜひ確認してみてください。
HDRとは?HDRを使って目で見た景色をそのまま写真に残そう!
HDRは最近のスマホにも搭載されてきていて簡単にHDRを使った撮影ができるようになってきています。しかし、機能についてはあまり知らない人やそんな機能付いてたっけ?と思う人もたくさんいると思います。 HDRを使用すると普通の撮影では撮れないよ...

まとめ

オートブラケット機能をうまく活用することで、同じ画角で明るさなど様々な設定を変えながら撮影することができます。

また、設定を自動で変えられるため、毎回設定を変えてたという方は手間を減らすことができます。

ソフトを使用したHDR合成もしやすくなって楽しむことができるため、是非活用してみてください!

カメラの基本設定・機能

コメント