レフ板を使った撮影をしたことはありますか?モデルの撮影などを経験している人はあるかもしれませんが、恐らく多くの方は使ったことがないと思います。
「影の部分が黒潰れしてしまう」「コントラストが強すぎる」といった経験をしていると思いますが、レフ板をうまく活用することで今まで編集で見せていた表現を編集なしの高画質でより理想的な明るさで撮ることができるようになります。
レフ板とは?
レフ板とは、光を反射させて被写体を明るくするために使うものです。
太陽や光源が一つの場合、光源の反対側に影ができてしまうためコントラストが強くなり不自然な写真になってしまうことがあります。レフ板を使うことでコントラストを抑えた自由度の高い撮影ができるようになります。
レフ板を使って影になる部分だけを明るくすることができ、周りの景色などの明るさを変えずにメインの被写体をキレイに写せるようになります。
レフ板の種類
種類が変わると印象が変わるので使う場所や場面に応じて使うレフ板を変えるとより印象的な写真に仕上げることができます。
レフ板の色
レフ板の色が変わると照らされる光の色も変わるので印象も大きく変わります。ホワイトバランスの記事でも紹介しましたが、人が見て受ける印象は色の違いによって大きくかわります。
白
白は一番基本的な色で自然で柔らかい光を反射させます。色の変化もほとんどないので一番スタンダードなレフ板の色です。
太陽光などの強い光でも白のレフ板を使えば強すぎず弱すぎずバランスの良い明るさにすることができます。初めてレフ板を使ってみたいという方には白のレフ板がオススメです。
銀
曇りやあまり明るくない室内照明などで光が弱い時に使うと全体的に明るさの整った写真になります。レフ板の片側は白で、もう片側が銀色になっているものも良くあります。
ゴールド
金色のレフ板は銀色と同じように強い光を反射します。反射した光は黄色っぽくなるので色温度が下がり夕焼けのような温かみのある光になります。
自然の中での撮影で周辺に鮮やかな緑色の草木がある場合、被写体が青っぽくなってしまう色かぶりという現象が起きてしまうことがあります。そのようなときに金色を使うことで自然な色合いにするテクニックもあります。
黒
ガラスなどに光が反射してしっかりと写せないときには黒いレフ板で影をつくってあげることで光の反射を抑えてしっかりと写すことができます。
半透明
色ではありませんが半透明のレフ板は、光を反射させて使うのではなく光源を遮るようにして光を抑えて使います。
影がそもそもできないようにすることで全体のコントラストを小さくしてふんわりとした雰囲気を演出することができます。
レフ板の材質
レフ板に使われる材質は布やカポックと呼ばれる発泡スチロールのようなものなどがあります。
シーツのような柔らかい布が多いですが、生地によってテカテカしているものやアルミホイルのようにギラギラしているものなど様々なものがあります。
レフ板の形
写す被写体に合わせてレフ板の形を変えることでムラなく全体を写すことができるようになります。
丸型
広い範囲を全体的に明るくすることができるスタンダードな形です。基本的に光源は電球のように1点で光るので丸型で自由に調整することができます。
三角型
三角型は持ち手は三角形の頂点の1つになっていて非常に持ちやすく扱いやすい特長があります。折りたたみにも対応しているものもあり取り扱いやすさを重視した形です。
四角型
四角い形をしているレフ板のほとんどは正方形ではなく長方形になっています。ポートレートなどで顔だけでなく上半身や体全体を同時に写すときに明るさのムラを少なくすることができます。
傘型
傘のタイプは光を反射する面積が広く、被写体全体を明るくすることができるため全体の影を消しやすいという特徴があります。多くの場合は傘型だけでなく、他のレフ板も同時に使って全体的に明るくするときに使います。
レフ板の大きさ
初めて使うという方は、あまり大きいと使い勝手が悪いので小さめのサイズを使いましょう。
レフ板には折りたたむことができたり、フレームを外してコンパクトできるものもあります。小さくすることで1/4程度の大きさにできるので収納サイズもしっかり確認しましょう。
レフ板の効果
それではレフ板を使うことによる効果を紹介していきます。
ポートレート
レフ板を活用する場面が最も多いのはポートレート撮影です。撮影場所に関わらず本格的に撮りたいときにはレフ板を使うことで印象を大きく変えることができます。
キャッチライト
キャッチライトとは瞳にレフ板から反射した光が写り込むことです。
肌をきれいに見せる
明るく撮ることで肌をキレイに若々しく撮ることができます。シワは影ができることで目立ってしまいますが、光を当てて影をなくすことで目立たなくさせることができます。
料理を撮る
料理の撮影でもレフ板を活用することでされに見栄えの良い写真にすることができます。
側光(サイド光)、逆光の影を弱める
料理を撮影するときは順光ではなく、側光や逆光で撮ると立体感のあるおいしそうな写真に仕上げることができます。しかし、撮影場所や条件によってはコントラストが強すぎて黒つぶれや白とびが発生してしまいます。
直射日光を弱めてコントラストを抑える
そこで、半透明のレフ板を使うことでコントラストを抑えて全体的に優しい明るさを演出することができます。このときにも側光や逆光での撮影を意識することで立体感を演出することができあます。
レフ板の使い方
レフ板を使い方、使うときのポイントを紹介していきます。レフ板の使い方にこれが正解!というものはありませんが意識すべき点をまとめています。
レフ板を使う向き
レフ板は光源の反対側もしくは光源の斜め方向に置いて使います。光源とレフ板で被写体を挟んであげるように使うことで全体を明るくすることができます。
レフ板を使う距離
レフ板を光源から離すほど反射する光が弱くなり、近づけるほど反射光が強くなります。また、レフ板と被写体を離すほど被写体は暗くなり、近づけるほど明るくなります。
レフ板を使う角度
レフ板に限った話ではありませんが、暗闇で顔の下から光を当てると不気味に写るように、光を当てる角度によって被写体の印象が大きく変わります。
ハレ切り
本来のレフ板の使い方とは異なりますが、レフ板をカメラレンズの上に置き余計に光を遮ることでフレアやゴーストといったノイズを防ぐことができます。これをハレ切りと言います。
レンズフードを使うことで同じような効果を得ることができます。
オススメのレフ板
試しにレフ板を使ってみたいという方にオススメのレフ板をいくつか紹介していきます。
【ハクバ】KRF-P12SW
非常にリーズナブルでコンパクトなレフ板です。白とシルバーの組み合わせになっており初めての方でも安心して様々な場面で活用できます。
大きさが12インチ(約30cm)で約50gと非常に軽く持ち運びも簡単です。サイズとしてはレフ板の中では小さいものになるのでポートレートには向いておらずフィギュアや料理などあまり大きくないものの撮影に向いています。
【ハクバ】KRF-P22SW
ハクバの22インチ(約56cm)モデルです。22インチもあればポートレートでのバストショットや顔をメインに写したいときにも活用することができます。もちろん、小さい被写体でも問題なく使うことができます。
コンパクトさも兼ね備えているので様々な場面で活躍するサイズです。白と銀の組み合わせ以外にも、銀と金、銀と黒など様々な組み合わせがあるので用途に応じて好みの組み合わせを選ぶことができます。
【NEEWER】5-In-1 60×90cm
海外メーカのリーズナブルな長方形のレフ板です。縦長のためポートレート撮影でも全体を照らすことができるので様々な撮影に対応することができます。
4色+半透明のものがセットになっているので様々な色で試してみたいという方にもおすすめです。3段折りたたみもできるので持ち運びやすさもしっかり確保しています。
まとめ
レフ板の色や素材、大きさによってもできあがる写真の印象を大きく変えることができます。いつも撮っている写真の印象を変えたい、本格的にポートレートや料理を撮りたい!という方は是非お試しください!
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