手軽に超望遠撮影が楽しめる!ミラーレンズの特長とメリット・デメリットを紹介

大海原の船と夕日レンズ・アクセサリ
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望遠レンズで撮影してみたいけどサイズも大きく金額も高いため、なかなか挑戦できないと悩んでいる方も多いのではないでしょうか。

今回はコンパクトでありながら超望遠撮影ができ、比較的安く手に入れることができるミラーレンズの特長を紹介していきます。

構造が大きく異なるのでデメリットもあるのでしっかり確認していきましょう。

望遠レンズの効果や特長についてはこちらで紹介しています。

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ミラーレンズとは?

ミラーレンズは鏡とレンズを使用した超望遠レンズで、「反射望遠レンズ」とも呼ばれています。

非常に古い歴史があり、約100年前から使用されている方式で現在では技術の進歩に伴って使用される機会も減っていますが一時は非常に人気のあったレンズです。

標準レンズと同じような大きさ、重さでありながら焦点距離400mmや中には800mmといった超望遠撮影を楽しむことができます。

レンズ内に鏡が入っているため通常のレンズとは構造が大きく違うのでメリットとデメリットがあるので、紹介していきます。

ミラーレンズの構造

ミラーレンズの構造イメージ図

ミラーレンズの基本的な構造は主鏡と副鏡の2枚鏡に反射させて距離を長くします。

副鏡に反射した光は収差補正レンズを通ってイメージセンサーに当たります。

構造的に絞りが入れられないなどの制限が出てきてしまいます。この構造によるメリットとデメリットについては次で説明していきます。

ミラーレンズのメリット

独特な構造を持っているミラーレンズのメリットをまとめていきます。

コンパクトで軽量

焦点距離の長い他の望遠レンズに比べて非常にコンパクトで軽量になっているため、旅行や登山など様々な場所に持ち運ぶことができます。軽いので手持ち撮影もできます。

焦点距離500mmのミラーレンズは長さが15cm程度、重さも500~700g程度ですが、通常の500mmの望遠レンズは長さ30cm超、重さ2kgを超えるような大型のものばかりです。

そのため、通常の望遠レンズでは気軽に持ち運ぶことが難しいのがよくわかると思います。

安く望遠レンズを楽しめる

もちろんレンズにもよりますが、焦点距離400mmを超えるような望遠レンズは10万円を超え、非常に高いものだと30,40万円を超えるようなレンズもあります。

それに対してミラーレンズは安価に製造できるので安いものでは1万円ちょっと、高いものでも数万円程度です。

もちろん、高価なレンズと比べると画質や写真の仕上がりは悪くなりますが、それでも気軽に超望遠が楽しめるのはメリットになります。

色収差が小さい

鏡に反射した光には色収差が起きず、光をとおるレンズが少ないため色収差も少なくなります。

さらに、色収差補正用のレンズがイメージセンサーに入る前についているので、少ない色収差もしっかり補正をかけることができます。

最短撮影距離が短い

超望遠レンズでは最短撮影距離が長くなるので2,3m以上は必要になりますが、ミラーレンズであれば最短1m程度でピントを合わせられます。

ズームレンズではないので焦点距離は変えられませんが、より幅広い撮影をすることができます。

ミラーレンズのデメリット

ミラーレンズのデメリットを紹介していきます。

画質が安定しない

レンズへの光の当たり方や被写体の明るさなどによって暗くなってしまったり、鮮やかに色が表現できなかったりと思い通りの写真に仕上がらない可能性もあります。

コントラストも安定しないことがあるので全体的に画質としては通常のレンズと比べて悪くなりやすい傾向があります。

絞りが固定で暗い

絞りは構造的に入れられないためF値は固定されています。

また、画質とのバランスと構造的にあまり明るくできないためF8や明るいものでもF6.3などと通常のレンズよりも暗くなっています。

明るさの調整にはシャッタースピードかNDフィルターで調整する必要が出てくるため設定の自由度が少なくなります。

暗い場所での撮影では難しいので注意しましょう。

玉ボケがリング状になる

構造的にレンズの中心に鏡がつくため入ってくる光がリング状になります。

そのため、本来玉ボケになる光もミラーレンズで撮った場合、リング状のボケになり不自然な仕上がりになります。

これはこれで楽しむことができますが、仕上がりとしては不自然になるので注意しましょう。

ほとんどマニュアルフォーカス

ミノルタ製やSONY製の一部のミラーレンズでオートフォーカス付きのレンズが出ましたが、それ以外のレンズはすべてマニュアルフォーカスになっています。

被写界深度も浅いのでマニュアルフォーカスでピントを合わせるのは難しく慣れが必要になります。

おすすめのミラーレンズ

過去にはニコンやキヤノン、オリンパス、ソニーなど様々なメーカーがミラーレンズを製造、販売していましたが、現在ではケンコートキナーと一部の詳細不明の海外メーカーしか取り扱っていません。

もちろん中古品は出回っていますが現在も新品で手に入るオススメのミラーレンズはケンコートキナーの400mm F8NIIになります。

【Kenko Tokina】ミラーレンズ400mmF8NII

400mmという超望遠レンズが重さ約500gとコンパクト、軽量を実現できています。

レンズ内オートフォーカスは入っていないため基本的にはマニュアルフォーカスになりますが十分楽しめるレンズになります。

焦点距離400mm
明るさF8(固定)
レンズ構成2群6枚
画角6°8’(35mmフルサイズ)
全長82mm(一眼レフ用)112mm(ミラーレス用)
最大径74mm
重さ500g(一眼レフ用)545g(ミラーレス用)
フィルター径67mm(前側)30.5mm(マウント側)
最短撮影距離1.15m
最大撮影倍率1:2.5
フォーカス方式前玉繰り出し方式・マニュアルフォーカス

さらに2倍リアコンバーターをつけることで焦点距離800mmの超望遠レンズとして楽しむこともできます。

800mmのレンズとして撮影しようとすると金額、重さともに非常に大きくなるので手軽に超望遠が楽しめるのもミラーレンズの良いところです。

【SONY】500mm F8 Reflex

すでに販売は終了していますが中古でも楽しめるミラーレンズです。

オートフォーカス搭載の非常に珍しいレンズでフォーカスもスムーズで他のミラーレスと比べて撮影も楽に撮影することができます。

さらに500mmという超望遠撮影も楽しむことができるのでオススメです。

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まとめ

ミラーレスレンズは良くも悪くも癖のあるレンズですが、非常に手軽に超望遠撮影を楽しむことができます。

望遠撮影を楽しみたいけどちょっと手が出せないという方は、ミラーレンズのデメリットや癖を確認しつつ挑戦してみてはいかがでしょうか。

望遠レンズ特有の様々な効果も楽しむことができるので1つは持っておくのもオススメです!

カメラ・レンズ・アクセサリの基本

コメント

  1. cyapu より:

    こんにちは

    このレンズは月の撮影に使えるでしょうか
    F値だけならOKなのですが
    光の取り具合って表現で気になりました。

    ご享受ください