春は桜、夏はひまわりなどを思いうかべる人が多いと思いますが、秋の花と言えば何が出てくるでしょうか。
「秋桜(アキザクラ)」という漢字と呼び名が使われているように、コスモスは秋の花の中でも特に人気が高く、秋の花の代表として紹介されていることも多いです。
暑かった夏も終わって涼しい風が身体を吹き抜ける季節に様々な鮮やかで優しい色合いの花を咲かせる魅力的な花ですよね。
今回はコスモスの花の撮り方や見頃について紹介していきます。
コスモスの基本情報
コスモスの原産国はメキシコがで日本には1879年に持ち込まれたようです。
ピンクや白、赤、黄など様々な色で花びらの枚数が8枚の可愛らしい花を咲かせます。
頑丈な植物で土壌のあまり良くない場所でもしっかりと成長して最大で高さ3mほどにもなります。
高さを短くしたいときには植える時期を少し遅らせるとちょうど背の高さと同じくらいになるので観賞にちょうどよくなるようです。
コスモスの開花時期と見頃
コスモスの開花時期は種類にもよりますが早い品種で6月頃~、通常は10月、11月頃に開花と見頃を迎えます。
最近で品種改良なども進み、花びらも八重桜のようなものが出てきたり、6月など早い時期から楽しむことができるものも増えてきています。
おおよその分け方は、7月や8月に咲かせるコスモスを「夏咲き」、9月頃咲くのを「早咲き」、10月~11月頃咲くのは「秋咲き」と区別します。
日本で一般的にみられるコスモスの多くは早咲きと秋咲きが多いので、コスモスの見頃は例年9月~11月頃が見ごろとなります。
コスモスの豆知識
コスモスの花言葉は「調和」「乙女の純真」で色によっても「愛情」や「優美」「純潔」など素敵な花言葉が揃っています。
ただし、茶色いコスモスは「恋の終わり」を表しているので注意しましょう。
コスモスの種類にはチョコレートコスモスという種類のコスモスもあり、花の香りがチョコレートという不思議な品種もあります。
ちなみに、秋桜という感じは、さだまさしが作詞作曲した『秋桜』で初めて使われて、それ以降一般的に使われるようになりました。
コスモスの撮影ポイント
それではコスモスの撮影ポイント7つを紹介していきます。
背が高くて、たくさんの花を咲かせるコスモスですが、1つ1つの花は大きいわけではないので工夫して撮っていきましょう。
ボケを使って優しくみせよう
コスモスのようなピンクや白といった淡い色と可愛らしい見た目の花はボケを取り入れて優しく魅せるテクニックと相性抜群です。
ボケを取り入れるときのポイントと方法を紹介していきます。
前ボケを取り入れよう
ボケやすさは、「絞り」「被写体との距離」「焦点距離」の3つで決まります。
被写体との距離と焦点距離は構図を決めるとあまり変えることができないことも多いのでボケさせたいときにはなるべく絞りを開放して撮影するようにしましょう。
ボケはピントを合わせている場所から離れるほど強くなるので奥にも手前にも現れます。
コスモスは同じ場所にたくさん花を咲かせるので手前のコスモスにピントを合わせずに、花と花のすきまから奥にある花を写すと前ボケをキレイに使うことができます。
焦点距離が長めの中望遠レンズや望遠レンズを使うとさらに表現しやすくなるのでぜひ試してみてください。
広角レンズやスマホなどではボケをきれいに表現できないので注意しましょう。
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ソフトフィルターを使おう
ソフトフィルターはレンズの先端に取り付けるフィルターの一つで写真全体を優しくソフトな印象にすることができます。
よくイルミネーションなどライトアップされているところでは薄い霧がかかったような幻想的な写真に仕上げることができるので使われることも多いアクセサリです。
花の撮影でもコスモスのように可愛らしい花とは相性が抜群です。あまり高いものでもないのでぜひ1つは持っておきたいアクセサリですね。
このとき、露出補正を高めにして明るく撮ることでさらに優しい雰囲気を出すことができるのでなんだかイマイチ、というときには明るさも意識してみてください。
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彩度を上げて撮ってみよう
コスモスには濃いピンクや赤に近い色の花も多く見ることができますが、そんな花の特長をさらに印象付けるため彩度を上げて撮るのもおすすめです。
秋晴れの真っ青な空とのコントラストも相まってさらに色鮮やかでパリッとした印象にまとめることができます。
彩度を上げるときには。ピクチャーコントロール/スタイルや仕上がりなどの設定を「風景」「ビビッド」などにすることで彩度を上げることができます。
ただし、元から色が濃い花のサイドをさらに上げてしまうと場合によっては絵の具で塗りつぶしたような不自然な写真になってしまうので気をつけましょう。
青空を印象的に魅せたいときにはPLフィルターを使うのもオススメです。こちらもソフトフィルターと同じかそれ以上に便利なフィルターなのでぜひ活用してみてください。
使い方やおすすめはこちらで紹介しています。
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逆光で独特な雰囲気にしよう
逆光を使って花の裏側から写すことで雰囲気の違う写真に仕上げることができます。
このときのポイントは太陽光が直接写らないように、カメラの角度を調整したり被写体と重ねて写すことです。
太陽光が入ってしまうと、明るい場所と暗い場所の明暗の差が非常に大きくなってしまい部分的な白とびや黒潰れが起きやすくなってしまいます。
太陽光を直接入れないことでコスモスと背景となる風景や青空も色鮮やかに表現することができます。
このとき、レンズの先端につけるフードをつけることで写真全体に白っぽいモヤがかかってしまう「フレア」と呼ばれる現象も抑えることができます。
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マクロレンズで撮ろう
コスモス全体ではなく、花の部分にフォーカスしてマクロレンズで撮ることで全く違う世界を楽しむことができます。
普段はあまり注目しない花の中心部分も鮮明に写すことができるだけでなく、ボケも強力に出るので撮影も非常に楽しむことができます。
花びらについた水滴も繊細にディティール良く写すことができるので、雨が降っていないときには霧吹きを使って水滴をつくってあげるのも撮影の楽しさを広げるポイントです。
マクロレンズを持っていない、という方は画質はマクロレンズに劣りますがクローズアップレンズを使うのもオススメです。
レンズフィルターと同じようにレンズの先端に取り付けるだけでマクロ撮影を楽しむことができるようになります。
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見上げるように力強くみせる
コスモスは背の高さが高いと2,3mにもなり、植えられている背の低い花でも1m程度はあるので見上げるように撮ると簡単におもしろい構図で撮ることができます。
縦に長い被写体を写すときのポイントは対角線構図や三角構図を意識することです。
縦構図ももちろん良いですが、斜めに写し込むことで画面いっぱいにコスモスの花を広げて表現することができます。
また、コスモスのように小さい花がたくさんつく種類では上から見下ろすように全体を撮ってしまうと何を見せたいのかよくわからない写真になってしまいます。
必ずどのコスモスを見せたいのか明確にさせることも大事なので初めてコスモスを撮るというときには意識してみてください。
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ポートレートでコスモスを副題にしよう
コスモス畑の中でポートレートも秋の写真撮影ではおすすめです。
花と一緒に写すことで季節感を伝えつつ華やかで楽しさ溢れる素敵な写真に収めることができます。
コスモスのような1つ1つの花が小さい花と一緒に撮影するときには焦点距離が35mm換算で100mm程度の中望遠レンズを使うのがおすすめです。
望遠レンズの効果である圧縮効果で見た目では散漫としているコスモスの花もギュッと凝縮されて豪華で華やかに仕上がります。
ポートレートで重要なボケの表現もちょうどしやすいので、家族や恋人などポートレートを撮っていきたい!という方には中望遠レンズがおすすめです。
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まとめ
秋の花として人気の高いコスモスの花ですが一般的には9月から11月頃に見頃を迎えます。
園芸用として品種改良されているコスモスは早いもので6月頃から咲くので夏から秋に楽しめる花です。
花言葉の通り可愛らしい形と色合いからボケとの相性も良く、写真撮影にもオススメな花です。
濃い色の花には彩度を上げたりと様々な撮り方もできるので女性の方にもぜひ撮影に調整してほしい被写体ですね!
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