逆光での撮影や太陽の光が当たっている部分と影になっている部分があるなどコントラストが強い場所での撮影では写真の明るさが安定せず思い通りの明るさで撮れないことがよくあります。
また、望遠レンズで撮影すると被写界深度が浅くなるのでピントが合わせにくくなりしっかり合わせられなかったりする機会も増えてきます。
今回紹介するオートブラっケット機能はこれらの悩みを解決することができる非常に便利な機能です。
また、オートブラケットを使うことでHDR合成のための撮影も非常に簡単にできるようになるのでユニークな写真を、より簡単に楽しむことができるようになります。
オートブラケットとは?
オートブラケット(オートブラケティング)は、明るさやホワイトバランス、ピント位置などを1枚撮影するごとに自動で切り替える機能のことです。
基本的には3枚ごとに設定が1周するので1枚目と4枚目が同じ設定、2枚目と5枚目が同じ設定での撮影になります。機種によっては1週が5枚のものもあります。
機種によって変えられる項目は変わりますが、明るさ(露出補正)やホワイトバランス、ISO感度、ピントなど様々な設定を変更することができます。各項目については後程詳しく紹介します。
ただし、撮影枚数が増えるので容量や連射撮影には注意しましょう。
様々なオートブラケット機能
オートブラケット機能で変更できる設定と設定の内容を紹介していきます。
露出ブラケット
オートブラケットの中でも最も一般的に使われる機能の1つで露出補正の値を撮影ごとに自動で変えてくれます。
明るさの補正値(EV)は±0.3や±1.0など決められた値から自由に選択することができます。
HDR合成や様々な明るさで撮影したいときなどに活用します。
フラッシュブラケット
専用の外部フラッシュの光量を自動で調整して複数枚撮る機能です。
この機能を使うことで、絞りやシャッタースピードは変えずに、フラッシュ光の強さで被写体の明るさを変えることができます。
フラッシュの光の強さを変えながら数枚撮ることができるので同じ構図で明るさの違う写真を撮ることができます。
フォーカスブラケット
オートフォーカスでピントが合った状態と、そこから少し手前、少し奥にピントが合った状態で撮影を行なう機能です。
コンタックスの一部のカメラなどに搭載されているのでこの機能がない機種も多くあります。
ホワイトバランスブラケット
通常の「曇天」「蛍光灯」「白熱電球」などのホワイトバランス設定を変えながら撮影することができます。
さらに機種によっては、赤み側/青み側もしくはマゼンタ側/グリーン側など細かい設定に変更しながら撮影を行なうこともできます。
ISO感度ブラケット
設定したISO感度だけではなく、設定した値よりも低感度と高感度でも撮影を行なう機能です。
シャッタースピードと絞りを変えずに撮影するため、ぶれやすさや被写界深度が変わることなく明るさのみを変えて撮影する事ができる機能です。


アクティブD‐ライティングブラケット
アクティブD-ライティングをOFFにした場合とONにした場合の2枚の撮影を行う機能です。
撮影者に意図に沿った写真を撮るために、毎回設定を変更する必要がないので便利です。
Nikonのカメラのみ対応しています。
オートブラケット機能の使い方
基本的には他のものも同じですが、露出ブラケットを参考に使い方を紹介していきます。
オートブラケット機能をONにして露出補正値(±0.3や±1.0、±2.0など)を決めます。値が小さいほど基準値からの明るさ補正が小さくなり、値を大きくすると補正が大きくなります。
シャッターを切るたびに露出補正値が変更されますが、シャッターは自動で押されないので自分で押すことになります。
三脚とレリーズを使えば全く同じ画角で明るさだけ違う写真を撮ることができます。これがHDR合成のときに役立ちます。


HDR合成するとどうなるの?

HDRは複数枚の写真を合成して写真全体の白とびと黒つぶれを抑える手法の1つです。
暗く撮った場合と、明るく撮った場合の良いとこ取りをできる撮影方法で目で見た景色のようさ写真にもできます。
また、編集の仕方によっては、絵画的にしたりSFの世界のような写真に仕上げることもできるのでいろいろと表現の幅が広がります。
まとめ
また、設定を自動で変えられるため、毎回設定を変えてたという方は手間を減らすことができます。
カメラの基本設定・機能







コメント