イルミネーションの撮り方6選!他とは違う印象的な写真にする方法とよくある失敗の対策を紹介

雪とクリスマスツリーとアトラクション撮り方
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冬は日が沈むのも早くすぐ暗くなってしまいますが、夜景やイルミネーションなどが楽しめる季節ですよね。

素敵な景色をきれいに残すため何気なく撮ると意外ときれいに写せないのがイルミネーションの難しいところです。

今回はイルミネーションを撮るときのポイントとよくある失敗・対策を紹介していきたいと思います。

イルミネーションのよくある失敗

イルミネーションは感動的で素敵な景色が広がりますが、適切な設定で撮影しないと意外とうまく撮れない難しい被写体です。

撮影ポイントを紹介する前によくある失敗と改善方法を3つ紹介していきます。

暗くて写真映えしない

暗めに撮ったイルミネーション

カメラの標準の設定でイルミネーションを撮るとどうしても暗くなってしまいがちで、あまり印象に残らない写真になってしまいます。

これは、カメラが明るいものも白とび(明るすぎて白くなってしまう現象)をさせないように適切な明るさに自動的に調整してしまうためです。

普段の撮影では特に設定しなくても最適な明るさにしてくれる便利な機能ですが、イルミネーションを撮るときにはかえって邪魔になってしまう機能です。

そんな時には露出補正もしくは、AF/AEロックの機能を使って明るめに撮るようにしましょう。

明るく撮ることで目で見た景色以上に素敵な写真に仕上げることができます。

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手ブレしてしまっている

イルミネーションの手振れ写真

暗い場所で撮影するとどうしても問題になってくるのが手振れです。

明るく撮るためにシャッタースピードが遅くなってしまうためカメラをしっかり固定しないとせっかくの写真がぶれてしまい台無しになってしまいます。

シャッタースピードを確保しつつ明るさを確保するためには「ISO感度を上げる」か「手振れ補正機能を使う」方法がおすすめです。

ISO感度は上げすぎてしまうとノイズが乗ってしまい画質が悪くなってしまうので注意が必要です。

ゆっくり撮影できる場所では三脚を使うのもおすすめですが、人が多い場所や狭い場所では気軽に使うことができないので使える場所が限られてしまいます。

逆光で暗くなってしまう

ネオンを背景に撮った女性

イルミネーションと一緒にポートレート写真を撮りたいとよ思っても撮り方によっては逆光になってしまうため、顔が暗くなってしまったり、逆に不自然なほどイルミネーションが明るくなってしまうことがあります。

そんなときはまず、光の当たり方を変えて撮影してみましょう。

バックにイルミネーションを置くのではなく、顔にイルミネーションの光が当たるように、手前もしくは寄り添うように横に配置することで明るさのバランスを整えながら撮影することができます。

それでも明るさの差が出てしまう時には「HDR」で撮影するのもおすすめです。

HDRは明るさの異なる複数の写真を合成させることで写真全体の白とびや黒つぶれを減らすことができる機能です。

この機能を活用することで目で見た景色に近づけることもできます。
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イルミネーションを撮るポイント

それでは、イルミネーションをきれいに撮るためのポイントを紹介していきます。

よくある失敗の対策にかぶってしまう部分もありますが、改めて確認していきましょう。

明るめに撮って幻想的に

明るく撮ったイルミネーション

イルミネーションは基本的に明るめに撮ることで幻想的な写真に仕上げることができます。

通常の設定では暗めになってしまうので露出補正機能を使うか、マニュアルモードで適切な明るさになるように設定しましょう。

目で見た景色よりも明るいくらいに設定することでより現実離れした素敵な写真になります。
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手振れを防ごう

明るく撮ろうとするとどうしてもシャッタースピードが遅くなってしまいがちです。

手振れしてしまうとせっかくの写真も台無しになってしまうため、手振れしないように注意する必要があります。

手振れを防ぐ方法を3つ紹介していきます。

ISO感度を上げよう

カメラの明るさは「シャッタースピード」「絞り」「ISO感度」の3つで決まります。

シャッタースピードは手振れしないように設定する必要があるので、あまり変えることができません。また、絞りもレンズの性能によってしまうので上限が決まってしまいます。

そこで、ISO感度を上げることで絞りもシャッタースピードを変えることなく写真を明るくすることができます。

ただし、ISO感度を上げすぎてしまうと画質が悪くなってしまうので、高くても3200程度を目安に設定してみましょう。

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手振れ補正を使おう

手振れ補正はレンズもしくはカメラ本体についている機能で手持ち撮影でも手振れを抑えてくれる非常に便利な機能です。

基本的にはレンズについている機能ですが、レンズだけでも2~4段階程度手振れを抑えることができます。

例えば、手振れ補正なしのシャッタースピード1/200と、3段抑えられるレンズのシャッタースピード1/25が同じくらいの手振れになるので、シャッタースピードをかなり遅くしても手振れを防ぐことができます。

SONYやOLYMPUSのミラーレスでは、本体内蔵の手振れ補正とレンズの手振れ補正を組み合わせることで5~6段の手振れ補正を実現しています。

三脚を使おう

三脚にカメラを固定することで簡単に手振れを抑えることができます。

ただし、イルミネーションのシーズンは人が多いこともあり大型の三脚を構えてしまうと他の方の迷惑になることもあるため注意が必要です。

ゴリラポッドなど手すりに簡単に固定できるものであれば比較的コンパクトかつ自由にカメラを固定できるのでおすすめです。

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ボケを取り入れてより魅力的に

玉ボケとクリスマスツリー

一眼レフやミラーレスで撮影するときの最大の魅力の1つでもあるボケを取り入れることでイルミネーションの魅力をさらに表現することができます。

ピントを外すことでボケを表現することができますが、その他にも「被写体との距離」「絞り値」「レンズの焦点距離」によってもボケやすさが変わってきます。

思いっきりボケさせたいときには、特に絞り値を下げることでボケやすくなるので意識して設定してみましょう。

その他、細かいことについてはこちらで詳しく紹介しています。
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フィルターを使って表現の幅を広げよう

カメラレンズに取り付けるフィルターを使うことで通常のレンズでは撮影できない幻想的な世界を表現することができます。

イルミネーションの撮影の時に便利な3つのフィルターを紹介していきます。

ソフトフィルター

ソフトフィルターを使って撮ったイルミネーション

ソフトフィルターは写真全体を少しぼやけさせることができるフィルターで写真全体の光が拡散されて幻想的な印象の写真にすることができます。

この時も、明るめに撮ることを意識することでより印象的な写真に仕上げることができます。

次に紹介するクロスフィルターと組み合わせることでさらに一味違った写真を撮ることができます。

クロスフィルター

クロスフィルターを使ったイルミネーション

クロスフィルターは光源に十字型や*型の光芒をきれいに加えることができるフィルターです。

このフィルターを使うことで写真全体を明るくすることができます。さらに、光源をキラキラと目出せることができるので、例えばクリスマスツリーなどをより印象付けることができます。

クロスフィルターを付けた状態だと上の写真のようにボケに線が入ってしまうので注意しましょう。

ボケフィルター

ボケフィルターを使って撮った星形のボケ

玉ボケの形はレンズの絞り枚数によっても多少変わりますが、絞り羽根枚数が多いほどキレイな丸になります。

6枚程度の場合、6角形の形が目立つようになるのできれいな丸を見せたいときには絞り羽根枚数が7枚や9枚のレンズを使うようにしましょう。

ボケフィルターを使用することでボケの形をハート型や星形にも変更できるのでさらに表現の幅を広げることができます。

長時間露光で非現実的な世界を表現しよう

長時間露出で撮影したアトラクション

三脚などにカメラを固定してシャッタースピードを数秒~数分と長くすることで現実世界では見られない面白い世界を写すことができます。

明るい景色で長時間露光撮影をしてしまうと、白とびしてしまうので絞りを絞ったり、減光フィルター(NDフィルター)を使うことでキレイにまとめることができます。

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比較明合成(コンポジット)も挑戦してみよう

比較明合成を使った夜景写真

2枚以上の写真を合成する比較明合成をすることで少し変わった面白い写真にすることもできます。

1枚目はしっかりとピントを合わせた写真で、2枚目はピントを外した写真にして、2枚を比較名合成すると光源部分に玉ボケが組み合わされた写真になります。

比較明合成には、カメラの設定を活用したり、アプリやソフトを使う必要があるので、少し難易度は高いですが、面白い写真が撮れるのでぜひ挑戦してみてください。

詳しくはこちらで紹介しています。
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まとめ

イルミネーションを撮影するときは少しポイントを意識することでぐっと印象的な写真に仕上げることができます。

ポイントをまとめると、「明るく撮る」「ボケを取り入れる」「フィルターを使ってみる」ということが挙げられます。

そこからさらに合成などを取り入れることで素敵な写真にすることができます。

ぜひイルミネーションを撮るときは参考にしてみてください!

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