いつでもどこでも家族や友人、恋人、モデルなど人を撮る機会はたくさんありますよね。
ただ、普通に撮ってもパッとしない写真になったり、最近はスマホの性能も良くなっているのでスマホと撮ったのとあまり変わらなかったりします。
そこで、今回はポートレート撮影のポイントと失敗例をご紹介していきます。一眼レフやミラーレスだからこそ撮れる写真はやっぱりすごいです。
ポートレートとは?
ポートレートは主に人物に焦点を当てた写真のことを言います。
記念写真や証明写真、スタジオでプロに撮ってもらった写真などなど、撮った場所や撮った人に関係なく人物をメインに撮っている写真はポートレートと呼びます。
当ブログ「カメラポケット 」でも人物撮影や人物写真のことをポートレートと言っています。
ポートレートの撮影ポイント
ポートレートは普段何気なく撮ることが多いと思いますがポイントを意識することでぐっと良くなると思います。
明るめに撮ろう
明るめに撮ることでソフトで表情の明るい写真に仕上がります。また、肌もキレイに見せることができます。
露出補正で明るく
オートなどの設定でそのまま撮ってしまうと若干暗めな写真になってしまいます。
逆光でソフトな明るさに
順光だと太陽がまぶしくしかめっ面になってしまったり光が強すぎてギラギラとした印象の写真になってしまいます。
太陽を背にした逆光で撮影することでふんわりとした優しい印象の写真に仕上がります。人物が暗くなってしまうときは露出補正をさらに上げてちょうど良い明るさになるようにしましょう。
ストロボを使おう
暗い場所での撮影はシャッタースピードが長くなってしまいぶれやすくなってしまいます。そこでストロボを使って撮影することでシャッタースピードを確保しつつ明るく写すことができます。
ただし、ストロボの光をそのまま当ててしまうと順光で撮った写真と同じようにギラギラした写真になってしまいます。
レフ板を活用しよう
コントラストが強かったり、顔に影ができてしまうような場合にはレフ板を使うことで影をなくしてキレイに撮影することができます。
アイキャッチで表情を明るく
アイキャッチは瞳の中に光が写りこむことで文字通り目を惹かせる撮影方法です。アイキャッチがあることで表情が明るくイキイキした印象になります。
あえて暗く撮ってクールに見せる
逆に暗めに撮ることでコントラストを強調させてクールで落ち着いた印象を演出するのもGOODです。
硬く冷たいイメージになるので明るい写真とは全く違う印象になります。モノクロ写真との相性も良いので、普段とは違った世界観を楽しむことができます。
被写体を目立たせよう
メインとなる人物をさらに際立たせるための方法をいくつかご紹介します。
背景をボケさせる
背景がボケることで被写体が浮かび上がりより目立たせることができます。
ポートレートではマクロレンズのように近過ぎる撮影はできないので、絞りを開放するか望遠レンズで撮る場合が多いです。
絞りを開放した撮影には注意点があります。
注意①明るい日中で白飛びしてしまう
被写界深度が浅くなりすぎてピントが微妙に合ってない写真になってしまうことがあります。あまりにも浅い場合は若干絞って被写界深度を深くしてメインの被写体をくっきり写しましょう。
浅くても大丈夫という方は目の位置でピントを合わせると見栄えが良くなります。斜めや横から撮るときは手前の目にピントを合わせるようにしましょう。
望遠レンズで画角を狭くする
望遠レンズはボケやすくもなるためポートレート撮影に向いたレンズにと言えます。ただ、構図が限られたり撮影するための場所の確保が難しくなるので注意しましょう。
構図を工夫しよう
ポートレートの構図は対角線構図や3分割構図などの基本構図以外にも被写体をどこまで写すかを意識して撮りましょう。
写す範囲を変えることで大きく印象を変えることができます。
基本構図
まずはポートレート撮影の基本構図を確認していきましょう!
構図
|
写す部分
|
効果
|
全身ショット
|
頭からつま先まで
|
・コーディネートやスタイルを見せられる
・周りの景色全体が写るので状況が伝えられる
|
ニーショット
|
膝から頭
|
・上半身の動きとファッションを見せられる
・周りの情報も写るので観光地などの大きいメイン被写体と一緒にバランス良く撮れる
|
ウエストショット
|
腰から頭
|
・表情とコーディネート、風景をバランスよく写せる
・撮り方によってはボケをだすことができ、座っている人を表現するのにも最適
|
バストアップショット
|
胸から頭
|
・より表情をメインに撮影できる
・ボケをよりキレイに表現できる
・顔の近くにあるものと一緒に表現できる
|
クローズアップショット
|
顔をアップで
|
・被写体の表情や肌の質感など最大限強調することができる
・他の情報が入ってこないので不安感が出る可能性がある
|
クローズアップやバストアップは手ブレやボケによりピントがうまく合わないことがあるので設定に注意しましょう。
全身ショット
全身ショットは縦向きで撮っても、横向きで撮っても周りの風景がたくさん写り込むので全体の情景と一緒に伝えられる写真になります。横向きの場合は特に人が小さくなるので景色を強調できます。
全身のコーディネートを伝えることもできるので特別な日、特別な格好をしているときに1枚は納めたい構図です。
ニーショット
ひざから上を写すニーショットは1人ではなく複数人を同時に写したり観光スポットで人物と風景や建物を一緒に写すときに便利です。
ウエストショット
ウエストショットは腰から上を写す撮り方で上半身を主に見せることができるので、表情を見せつつ周りの風景も一緒に伝えることができます。
目線の位置を中心線よりも上に来るように撮影することでバランスよく写すことができます。
バストアップショット
胸から上を写すバストアップショットは、表情を細かく伝えることができるので結婚式などのイベントでもよく使われる撮り方です。
正面からだけでなく後ろや横、斜めから撮影してもまた違った表情をとらえることができます。
クローズアップショット
クローズアップショットは顔にグッと近づいて撮影する方法です。表情だけでなく肌の質感や顔のシワなどをきめ細かく表現することができます。
さらにワンポイント
基本構図以外のポイントも紹介していきます。
目線の先を広くする
撮る人の目線が横や斜めに向かっているときには、その向いている方向の空間を広めにとってあげることで写真全体のバランスがよくなります。
逆に向いている方向が狭くなってしまうと詰まっているような余裕のない写真になってしまいます。
撮るときの目線の高さを変えてみる
遠近法の通り近くにあるものは大きくなって遠くにあるものは小さく写ります。
水平を崩すと動きができる
被写体を撮影するときに水平を崩して撮ると動きのある写真になります。
モノクロで撮るのもおもしろい
モノクロで撮影してもポートレートの面白さが広がります。
よくある失敗例と対策
ポートレート撮影でなんだかうまく撮れないと思っている方はよくある失敗例と対策をまとめたので参考にしてみてください。
構図の失敗例
上で紹介したニーショットやバストアップショットや、対角線構図などの基本構図ばかり考えているとついつい見落としてしまう失敗を紹介していきます。
特に初心者の方は注意してみてください。
首切り構図を避ける
首から上だけの構図や、被写体の後ろにある橋などが首元を通る構図を首切り構図と言います。不吉な名前の通り良くない構図とされています。
串刺し構図を避ける
被写体の後ろに木など縦に伸びるものがあるときに頭の上から出るような構図を串刺し構図と言います。
メザシ構図を避ける
首切り構図と同じような考え方になりますが、横や斜めから撮影したときに「目」の位置を横切ってしまう構図をメザシ構図と言います。
目に何か刺さっているのでは!?とギョッとしてしまうような写真になってしまうため、これも首切り、串刺し構図と同様に良くない構図とされています。
コントラストが強い
対策①レフ板やフラッシュで影を減らす。
影になってしまう場所に光を当ててあげることで影をなくします。フラッシュを使う場合は当てる光を強くしすぎないよう注意しましょう。
対策②ピクチャースタイル/コントロールを「ポートレート」「ニュートラル」などに変更する。
対策③逆光で撮る
フラッシュの光が強すぎる
ストロボに近すぎてフラッシュの光が強くあたってしまうと影が強く出てしまったりと非常に不自然な写真になってしまいます。
対策①フラッシュから離す
対策②フラッシュの光をバウンスさせる
対策③フラッシュの光を弱くする
ピントがしっかり合っていない
ボケを表現するために絞りを開放してF値を小さくすると被写界深度が浅くなってしまいピントが甘くなることがあります。
対策①絞りを絞ってF値を大きくする
背景のボケを表現したいときは焦点距離を変えて撮影してみましょう。被写体との距離によってもボケ具合が変わります。
対策②広角レンズを使う
手ブレしてしまっている
対策①手ぶれ補正を有効にする
手ぶれ補正を使うことによって2〜3段、オリンパスの機種やレンズによっては5、6段分シャッタースピードを落とせるものもあります。
対策②ISO感度を上げる
ISO感度を100から200にするとシャッタースピードを2倍速くでき、100から400にすると4倍速くすることができます。
対策③三脚などを使ってカメラを固定する
三脚などでカメラを固定することで手ブレを抑えることができます。ただし、被写体が動いてしまうと被写体ブレを起こしてしまうのであまり長い時間の撮影は向いていません。
対策④フラッシュを使う
まとめ
よく使われる構図にとらわれず自由に撮影してみることで思わぬ発見があるかもしれません!
ガラスの反射を抑えてキレイに撮ろう
撮影テクニックの基本
コメント